新たなグローバルガールズグループをデビューさせるプロジェクト「Girls Planet999:少女祭典」のファイナルステージが22日、日中韓で同時生放送され、デビューメンバー9人が発表された。

日本人参加者の中では、坂本舞白(21)が8位、江崎ひかる(17)が7位に輝き、2人が見事、「Kep1er」(ケプラー)のデビューメンバーに選ばれた。

同プロジェクトには、応募総数1万3000人の中から日本(J)韓国(K)中国(C)の3カ国で行われたオーディションを通過した各国33人、合計99人が参加。視聴者投票の結果、9人がデビューメンバーに選ばれた。

坂本は、TWICEやNiziUなどが所属するJYPの元練習生。16年、JYP公開採用オーディション12期で全体2位、女性部門1位の評価を受け合格。当時、外国人が1位となったのは初めてで、快挙となった。16年から18年までの約2年間、デビューを目指し渡韓したが、夢半ばで帰国した。「『もうだめかな』と思いました。そろそろ諦めようと思っていました。かなり疲れましたし、日本でバイトもして、他の仕事も探しました」。

だが、練習生時代に一緒に練習し、現在活躍する「ITZY」の姿を見て、夢を諦めきれなかった。再び渡韓し、韓国の芸能事務所に所属。「口では諦めたと言って日本に帰ったけど、気持ちはそうではなかった。私が挑戦できる最後のチャンスだと思います」。

各ミッションでは、かなり質の高いパフォーマンスを見せた。ミッションが進むごとにマスター(審査員)から名指しでもらう高評価は少ないように見えたが、それ以上の信頼を置かれていたのだろう。3回目のミッションまでリーダーを務め全勝という、参加者の中で唯一の快挙も成し遂げた。

坂本は完全に“平和主義”者。韓国語も自由に操れ、コミュニケーションの壁がない。メンバーの意見を理解し、整理。けんかにならないように平和を維持するスペシャリストだ。

だが、ただノホホンとしているだけではない。ラストチャンスへの思いは、確かに強く持っていた。あるミッションでは「ITZY」の「マ・フィ・アIn the morning」を自ら選択。“友達”の曲を自分色に染め、圧巻のパフォーマンスを披露してみせた。

何度も悔しい経験をしてきたからこそ、今回惜しくもデビューできなかった仲間の気持ちが分かるのだろう。放送終盤では、デビュー組の中で1番最初に脱落者に駆け寄った。視聴者投票で1位に輝いたこともある川口ゆりなと抱き合い、何か言葉を掛けていた。そこに坂本の人柄が表れていた。

一方の江崎は、17歳にしてプロ意識がかなり高い。「avex artist academy福岡校」出身で、ダンス、ラップともにレベルの高い技術を持ち合わせる。それに加え、表情管理がずばぬけて得意だ。妹キャラで、他の参加者からかなり愛されていた印象だ。

非常に明るい性格が魅力だが、実は“努力の天才”。初回放送で披露し、一気に注目を集めた、BLACKPINKの「BOOMBAYAH」。1つの歌詞を100回以上練習したという。同じくファイナルに進出した野仲紗奈に、「どちらの表情がいいか」と聞いても、野仲はその違いが分からなかったと、笑いながら話した。それくらい細かい部分にもこだわりを持つ。これは野仲の発言により明らかになったもので、自分から努力を見せつけるタイプではない。

初回ミッションの前に行われたステージでは、審査員たちから実力を認められ初代1位に輝いた。メディアでは“実力NO・1”と言われ、プレッシャーもあったと思うが、見事、デビューをつかみ取った。

デビューが決まった瞬間、坂本は涙を流し「私が長い間夢見てきたデビューという夢を、かなえてくださったプラネットガーディアンのみなさん本当にありがとうございます。このオーディションが最後のチャンスだと思っていた私にとっては、本当に大きな贈り物のように感じられます」。 江崎は、信じられない表情で「正直、私がデビューメンバーに入ることは予想もしていなかったです。私に投票してくださったプラネットガーディアンの皆さん、本当にありがとうございます。幸せです!」と感謝した。

同オーディションの視聴者投票は、韓国50%、その他の全地域が50%という比率が反映される。最終獲得「票数」の1~9位がデビューするのではなく、最終獲得「ポイント」の上位9人がデビューする。「ポイント」では、江崎が7位、坂本が8位。「票数」でも、江崎が8位、坂本にいたっては2位と、2つの指標で、上位9位にランクインした。

関係者によると「Kep1er」の活動期間は、約2年半。2人がどのようにしてスターへの階段を上るのか、非常に楽しみだ。