アニメ映画「劇場版 呪術廻戦0」(朴性厚監督)初日舞台あいさつが24日、東京・TOHOシネマズ新宿で行われた。配給の東宝は席上で、同日午後3時時点の動員集計の段階で観客動員100万人超えと、週末3日間の座席予約状況から、今後の興行収入(興収)100億円突破は確実だと発表した。最終的な興行成績は、予測不能と説明した。

主人公・乙骨憂太を演じた声優緒方恵美は、成績の予測を聞き「初日で!?」と仰天した。劇中で描かれる“百鬼夜行”の決行日である12月24日に向けた初日は、午前0時に全国7大都市14劇場で最速上映が行われ、1万枚を超えるチケットが即日完売したという。緒方は「たまたま最速上映の時間帯に新宿を通過中だったので、最速上映のエンディングに、こっそり、その辺の通路から拝見しました」と、お忍びで最速上映に足を運んだと明かした。その上で「画面(劇場内のスクリーンに映っていたもの)はクレジットだけだったんですけど、お客さんが泣いてくださった。誰も立たず、見てくださったので、そういう気持ちになったのかなと」と観客に感謝した。

“百鬼夜行”を実行する最悪の呪詛師・夏油傑を演じた櫻井孝宏は「100万人!? 100億円!? 数字がすごすぎてピンときていない。でも、それくらい狙えると思うクオリティー」と太鼓判を押した。

「劇場版 呪術廻戦0」は2018年(平30)3月から「週刊少年ジャンプ」(集英社刊)で連載中の、芥見下々氏の漫画「呪術廻戦」シリーズ初のアニメ映画作品。テレビアニメシリーズは20年10月2日からTBS系で放送(金曜深夜1時25分)しているが、今作はテレビアニメシリーズの前日譚。「週刊少年ジャンプ」の増刊「ジャンプGIGA」で2017年(平29)に連載された、芥見氏初の連載漫画「呪術廻戦0 東京都立呪術高等専門学校」、通称“0巻”を映画化したことで注目されている。幼少の頃、幼なじみの祈本里香(花澤)を交通事故で目の前で失った乙骨(緒方)は、怨霊と化した里香の呪いに苦しみ、慈雲の死を望んだが最強の呪術師・五条によって呪術高校に迎え入れられ「僕は呪術高校で里香ちゃんの呪いを解きます」と誓う物語。

原作は明日25日発売の18巻でシリーズ累計発行部数6000万部を突破する。