昨年11月に61歳で亡くなった、俳優渡辺徹さんの「お別れの会」が28日、東京・港区のグランドプリンスホテル新高輪で行われた。妻でタレントの榊原郁恵(63)は明るく、時に声を詰まらせながらお別れの言葉を伝えた。

榊原は午前9時15分頃、会場に到着し、開式前には渡辺さんが所属した劇団「文学座」の代表である角野卓造(74)や、先輩にあたる中村雅俊(72)など発起人らと記念撮影を行った。

お別れの会では長男で喪主を務めた、俳優渡辺裕太(33)とともに榊原があいさつした。「今日はお別れの会と言いながら、明るく送りたくて。そのつもりでいたんですが、4カ月という月日がどんどん込み上げてくるものがあります」。 お別れの会は約20分間のメモリアル映像からスタートした。「いろんな渡辺徹の姿があると思います。そういう姿をもう1回、渡辺徹さんの声を聞きたくて、最後の一生懸命頑張っていた舞台の様子も流してもらって、会えたと思ったんです。安心してもらいたくてお葬式でも明るく送ったんですけど、それからの4カ月、自問自答する度に後悔とか悔やまれることしか出てこなくて、裕太は『まかせたよ』って元気な声を聞いたみたいですけど、私の所には現れず、夢でも出てこなくてみんなの所に行っているんだろうなと思っていました」と振り返った。

最後は「徹のためならということで、ここまでやってきました。こんな姿でみんなに会っていただくようになってしまってすいませんでした。皆さんの心の中には私の知らない、渡辺徹さんの姿があるんだと思います。この後も楽しい渡辺徹のエピソードトークが出来たらと思います。これからも渡辺徹をよろしくお願いします。ありがとうございました」と締めくくった。