2026年に映画監督デビュー50周年を迎える石井岳龍監督(69)が、米カリフォルニア州オークランドを拠点とするニューメディア企業Yanasa Creative Groupと提携し、監督作品の世界展開に向けた新会社「3 Dragons Ltd.」を、カリフォルニアに設立することを12日、発表した。
同社は、同監督の1980年(昭55)の長編映画デビュー作「狂い咲きサンダーロード」や、浅野忠信(52)と永瀬正敏(59)が主演した01年7月公開の映画「ELECTRIC DRAGON 80000V」をはじめとする、同監督の作品群の国際展開を目指し、アーカイブの修復と公開を進めていく。
また米国・欧州の主要映画祭や劇場と連携した文化的パートナーシップを構築し、厳選された上映会を実施。さらに、石井監督のビジョンを次世代につなぐための新たな映画製作プロジェクトの開発にも着手する。永瀬が主演し、24年に世界3大映画祭の1つ、ベルリン映画祭(ドイツ)ベルリナーレ・スペシャル部門に正式招待された24年の「箱男」を製作するなど近年、石井監督作品のプロデュースと製作を担ってきたコギトワークス(本社・東京都世田谷区、関友彦代表取締役)の全面的なサポートを受けて運営する。
3 Dragons Ltd.は、石井監督を「日本のパンクおよびサイバー・シネマ・ムーブメントの先駆者、そして世界の映画文化に数十年にわたり多大な影響を与えてきた『ゴッドファーザー』として広く知られています」と位置付けた。その上で「その強烈なパンク的エネルギー、哲学的探求、そして都市の未来像を通じて日本インディペンデント映画の言語を形作ってきた真の『作家(オートゥール)』でありながら、監督の広範な作品群には、米国をはじめとする国際市場において体系的な上映や配給を行うプラットフォームが歴史的に欠如していました」と指摘。「このギャップを埋めるために設立された」と、設立の背景と目的を説明した。
そして「石井岳龍の近年の作品において製作およびプロデュースを先導してきた製作会社コギトワークスとのパートナーシップにより、記念碑的作品の国際公開、貴重なアーカイブの保存、そして世界の観客に向けた将来のプロジェクト開発を推進する専用プラットフォームとして機能します」とした。Yanasa Creative Groupのセバスチャン・ガラッソCEOは「私たちのビジョンは、日本映画の革新的な精神を世界の観客へ届けることです。石井岳龍監督、そしてコギトワークスの皆さんと共に、このレガシーを次の世代へつないでいけることを大変、光栄に思います」とコメントした。



