先週日曜の凱旋門賞は1番人気のエースインパクトが次元の違う末脚を披露して優勝、欧州の頂点に立ちました。日本から単騎挑戦のスルーセブンシーズは馬群の中で苦労しながらも、賞金の出る4着まで順位を上げました。優勝を逃したのは残念ですが、このメンバーで勝ち馬から3馬身差は大健闘。帰国後の活躍が楽しみです。
今回は凱旋門賞ウイークに行われた他の7つのG1競走の結果をお伝えすることにします。
凱旋門賞の前日に行われた3歳以上牝馬限定のG1ロワイヤリュー賞(芝2800メートル)はオーレリアン・ルメートル騎手が騎乗した6番人気タイのシーシルクロード(牝4、父シーザスターズ)が最後方から大外を突き抜けて優勝しました。通算成績は12戦4勝。重賞勝ちは6月のG3ピナクルステークス(ヘイドック、芝2360メートル)に次いで2勝目で、前走のG1ヴェルメイユ賞(パリ・ロンシャン、芝2400m)はウォームハートの3着でした。シーシルクロードはアーバンシーで凱旋門賞を制した香港のデヴィッド・ツイ氏の競馬法人サンダーランドホールディング社所有でウイリアム・ハガス師の管理馬。昨年優勝のシーラローザと同じコンビでした。
同日に行われた長距離のG1カドラン賞(芝4000メートル)は3週前のG3ドンカスターカップ(ドンカスター、芝3600メートル)を制して、単勝2.1倍の支持を集めたトゥルーシャン(せん7、父プラントゥール)がホリー・ドイル騎手を鞍上に逃げ切り勝ち。2着のムーンウルフに4馬身差をつけました。通算成績は25戦15勝。G1は一昨年のグッドウッドカップステークス、一昨年のカドラン賞に続き、3度目の制覇となりました。
日曜日は凱旋門賞以外に5つのG1競走が行われました。
2歳牡馬・牝馬によるG1ジャンリュックラガルデール賞<旧グランクリテリウム>(芝1400メートル)はシェーン・レヴィー騎手が乗った2番人気のロサリオン(牡、父ブルーポイント)が直線鋭く伸びて優勝。初重賞を飾って通算成績を4戦3勝としました。4連勝で臨んだボーバティエ(牡2、父ロペデヴェガ)は3着に敗れています。
2歳牝馬限定のG1マルセルブーサック賞(芝1600メートル)はエイダン・オブライエン厩舎、ライアン・ムーア騎手のコンビによるオペラシンガー(牝、父ジャスティファイ)が、直線内ぴったりに脚を伸ばして優勝。後続を5馬身ちぎる完勝で初のG1勝ちを飾りました。通算成績は5戦3勝。昨年の勝ち馬のブルーローズセンは、今年の仏牝馬2冠を制していて、この馬も将来有望です。
3歳以上牝馬限定のG1オペラ賞(芝2000メートル)は、前年のマルセルブーサック賞の覇者ブルーローズセン(牝3、父チャーチル)が、残り300メートルで4頭が横一戦に並ぶ混戦を制して優勝、自身4度目のG1勝利を飾りました。通算成績は12戦8勝。前走のヴェルメイユ賞(仏G1、パリ・ロンシャン競馬場、芝2400メートル)はウォームハートの5着でした。ブルーローズセンは11月4日(土曜)のG1ブリーダーズカップフィリー&メアターフ(サンタアニタパーク、芝2000メートル)に向かいます。
2歳以上の短距離戦、G1アベイユドロンシャン賞(芝直線1000メートル)は、ジェイソン・ハート騎手が騎乗する1番人気のハイフィールドプリンセス(牝6、父ナイトオブサンダー)が、残り150mではじけて優勝しました。通算成績は38戦14勝。G1は昨年のモーリスドゲスト賞(ドーヴィル、芝1300メートル)、ナンソープステークス(ヨーク、芝直線1000メートル)、フライングファイブステークス(カラ、芝直線1000メートル)に続き4勝目です。
3歳以上のG1フォレ賞(芝1400メートル)はマキシム・ギュイヨン騎手が騎乗した伏兵ケリーナ(牝3、父フランケル)が、仮柵が取れたオープンストレッチに飛び込んで優勝。昨年のフォレ賞勝ち馬で、単勝1・7倍の本命に推されたキンロス(ランフランコ・デットーリ騎手)は猛追するも半馬身差2着に終わりました。ケリーナは通算9戦4勝。重賞は2勝目です。ケリーナとキンロスは11月4日(土曜)のG1ブリーダーズカップマイル(サンタアニタパーク、芝1600メートル)への参戦を予定しています。
(ターフライター奥野庸介)
※成績などは23年10月5日現在



