大物が目を覚ました。2番人気ソールオリエンス(牡、手塚)が豪快に差し切り、2戦2勝で重賞を制した。勝ち時計は2分2秒2。4コーナーで外に膨れる幼さを見せつつ、楽々と2着に2馬身半差をつけた。

昨年の年度代表馬イクイノックスと同じキタサンブラック産駒が、クラシックの有力候補に躍り出た。

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果報は寝て待て? ソールオリエンスはレース当日、中山競馬場内の馬房で荒ぶる…ではなく、寝ていたという。手塚師は「リラックスしていたね。あんまり緊張感もないからいいのかな」と感心気味。若駒らしくない、大物感。数時間後、ターフ上で真価を証明した。

目の覚める末脚だった。五分のスタートから道中は中団。冬のタフな馬場もあり、向正面から3コーナーでおっつけられる場面も。スピードに乗り始めた直線入り口、突然外に膨れた。鞍上も「調教では右に倒れるしぐさがありましたが、今日は馬を気にしてか、左に膨れてしまいました」と話す大きなロス。態勢を立て直し、いざ追われると再びギアを変えた。大外から内の他馬を楽にのみこむ。先頭に立った残り100メートルで右ムチが1発入ると、突き放した。

まだ才能を眠らせる。横山武騎手は「体が緩くこの馬場がすごく心配で、3コーナーでちょっと手応えが怪しくなりましたが、能力だけでカバーしてくれました」とたたえた。粗削りな勝ち方には「精神的にもフィジカル的にも成長がほしい」と課題を口にしつつ「(クラシックを)期待していい馬だと思います」と言い切った。

今後は放牧に出される予定。賞金加算に成功し、満を持して牡馬3冠路線へ臨める。手塚師は「終わった後の息もいいし、もっと走りそうですね。距離も持つと思います」と可能性を見込む。底知れぬ爆発力を制御できれば、果報は必ずやってくる。【桑原幹久】

◆新馬→JRA重賞の無傷2連勝 2歳限定戦を除き、ソールオリエンスは21年京成杯のグラティアス以来2年ぶり。通算17回目でデビューから64日目の戴冠

◆ソールオリエンス ▽父 キタサンブラック▽母 スキア(モティヴェイター)▽牡3▽馬主 (有)社台レースホース▽調教師 手塚貴久(美浦)▽生産者 社台ファーム(北海道千歳市)▽戦績 2戦2勝▽総収得賞金 4731万5000円▽馬名の由来 朝日(ラテン語)