マイルNO・1の座は譲らない。皐月賞3着から中2週で挑んだジャンタルマンタル(牡、高野)が後続を2馬身半ちぎり、3歳マイル王に堂々と輝いた。勝ちタイムは1分32秒4。川田将雅騎手(38)とのコンビで昨年の朝日杯FSに続くG1・2勝目。鞍上は今後のマイル路線で主役になれる馬と太鼓判を押した。

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ファンの大歓声に後押しされるかのように、ジャンタルマンタルと後続との差がどんどんと広がった。直線半ばで川田騎手に導かれて先頭に立つと、あとは危なげなく押し切る独壇場だった。

川田騎手 この馬が千六で走るということには絶大なる自信を持っていました。前半のリズムが良かったですし3、4角では負けることはないなと思いました。

朝日杯FSから4戦連続のコンビ。戦前からパートナーへの信頼は厚かった。好位から抜け出す王者にふさわしい正攻法の競馬を選択し、馬もそのエスコートに見事応えてみせた。

レコード決着の3着に激走した皐月賞からわずか中2週。短い間隔での関東圏への輸送は2歳王者にとって決して楽な条件ではなかった。陣営はとにかく状態をキープすることに主眼を置いて調整。鞍上は「正直すごくしんどかったと思いますが、あれだけの走りをしてくれました。気持ち良く走れるようにと思っていました。素晴らしい走りでした」とねぎらった。馬の気持ちを尊重したリズム重視のレース運びが、疲労感などみじんも感じない最大限のパフォーマンスを生み出した。

2度のG1激走を経て、夏は休養に充てる見通し。3歳マイル王の称号を得て、秋はさらなる高みを目指す。川田騎手は「もっと体の成長が伴い、心身が成長してくればマイルという距離において、日本で一番強い馬になるだけの可能性を秘めています」とまで言及した。古馬相手でも頂点に立てるポテンシャルを感じている。古馬一線級に戦いを挑み、秋はマイル最強の座を奪いに行く。【井上力心】

◆ジャンタルマンタル▽父 パレスマリス▽母 インディアマントゥアナ(ウィルバーン)▽牡3▽馬主 (有)社台レースホース▽調教師 高野友和(栗東)▽生産者 社台ファーム(北海道千歳市)▽戦績 6戦4勝▽総獲得賞金 3億2052万8000円▽主な勝ち鞍 23年デイリー杯2歳S(G2)、朝日杯FS(G1)▽馬名の由来 インドにある天体観測施設。