運命の再会だ。「サマー2000シリーズ」第2戦の七夕賞(G3、芝2000メートル、13日=福島)で戸崎圭太騎手(45=田島、今日が誕生日)がドゥラドーレス(牡6、宮田)と22年毎日杯以来、約3年3カ月ぶりのコンビを組む。

前回騎乗時は脚を余して痛恨の3着。反省を糧に鍛錬を積んだ鞍上が、長期休養を乗り越えた“未完の大器”を重賞初制覇へと導く。

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悪夢を見た。22年3月26日の毎日杯。戸崎騎手とドゥラドーレスが小雨降る阪神競馬場で、もがいた。中団内から4角で押し上げるも馬群に包まれた。ギアが上がったのは残り200メートル。前2頭を大外から強烈に追ったが、届かなかった。「毎日杯ではいろんな思いがありました。そこがきっかけになったところではあります」。1番人気を裏切り、長い騎手人生でも指折りの落胆。失意の底に沈んだ。その後の騎乗はなく、人馬の糸がいったん途切れた。

あれから七夕賞まで1205日。再び糸がつながった。美浦ウッドで1週前追い切りにまたがり、3頭併せで最先着。「いい動きをしていました。道中のリズムも、反応もよかったです」と好感触を伝える。自らの手綱で有馬記念を制した半妹レガレイラとは「フットワークが似ている感じがします」と比較。「まとまりが出た感じがしますね。緩さはまだ残っているので、本格化は先かなという感じはします」と、成長と伸びしろを肌で感じた。

前走エプソムCはレコード決着の2着。東京で3勝も札幌、小倉では初参戦で勝利。高い機動力から初の福島小回りコースも苦にしない。昨年はレッドラディエンスで勝利し、岡部幸雄元騎手と歴代最多4勝で並んだ同騎手は「開幕週だといろいろ考えますけど、3週目なので悲観する感じはないですね。向くのかなといいイメージは持っています」と描く。

デビュー2連勝で父ドゥラメンテと同じセントポーリア賞を制覇。「大器」と将来を有望視されたが、右前脚の屈腱炎などで1年以上の長期休養を経験。6歳ながらキャリア10戦。心身ともに若々しく、初タイトルへ機は熟した。「ドゥラドーレスに違った自分を見てもらいたいなと思います」。並々ならぬ思いを抱く“七夕賞男”が、ロマンチックな名を持つ一戦で願いをかなえる。【桑原幹久】

◆戸崎騎手の七夕賞成績【4 0 0 6】。16年3番人気アルバートドック、17年1番人気ゼーヴィント、21年2番人気トーラスジェミニ、24年2番人気レッドラディエンスで制している。