更なる飛躍を誓う札幌ペトロビッチ監督
更なる飛躍を誓う札幌ペトロビッチ監督

北海道コンサドーレ札幌ミハイロ・ペトロビッチ監督(61)は19年もスタイルを崩さない。元日付け紙面用のインタビューをしている時だった。19年注目の選手を聞いてみた。「あなたは知ってるでしょ」と、話し始めた答えは予想どおりだった。「私は1人の選手に対して何か特別な期待を抱くとか、評価をするというのはしないタイプ。私にとって常に一番大事なのはチームだ」と、名前を挙げなかった。

昨年も試合でゴールを決めた選手についての評価を聞かれてコメントをしなかった場面があった。この日、ペトロビッチ監督の思いが見えた。「全員がとにかくチームの目標に向かって全力で戦うことを求めたい。よくあるのは自分のプレーがいいことを第一に考えてプレーする選手がいる。それは逆だ。まずチームがいいプレーをすること、勝つことを自分の第一に掲げてハードワークしないといけない。それがあって初めて個人の評価。そこの順番を間違ってはいけない」。優先すべきはチームの勝利と強調した。

自身のコメントによって選手が満足してしまい、成長を邪魔することがないようにしたいのではないか。仕事の流儀についても語った。「サッカーは過去の結果で生きられる職業ではない。常に明日の結果で強さを証明しないといけないスポーツだ」。J1でクラブ史上最高の4位に導いた昨季は、指揮官にとってはすでに過去の話。チーム一丸で19年シーズンも戦い抜く。【保坂果那】


◆保坂果那(ほさか・かな)1986年(昭61)10月31日、北海道札幌市生まれ。13年から高校野球などアマチュアスポーツを担当し、16年11月からプロ野球日本ハム担当。17年12月からコンサドーレ札幌担当。

インタビューに答える札幌ペトロビッチ監督
インタビューに答える札幌ペトロビッチ監督