仙台が清水に逆転勝ちした。1点ビハインドの後半17分にCKからFWウイルソン(30)が頭で同点弾を決めると、試合終了間際のロスタイムにDF渡部博文(27)が左足で決勝ゴールを奪った。チームはJ1ホーム通算50勝を飾るとともに、2勝2分けで今季リーグ戦無敗を「4」に伸ばした。

 ベガルタの守りの要、渡部がエースストライカー級の活躍で勝利へ導いた。同点で迎えた後半ロスタイム5分。左サイドからMF野沢がゴール前に上げたボールを相手GKがファンブル。こぼれ球を左足でねじ込んだ。ドロー目前でもぎとった勝ち点3に「常に得点は狙っている。決められてよかった」。瞬間、ユアスタは歓喜の渦となった。

 「センターバックとは思えない身のこなしとシュート。素晴らしいゴールだった」と、渡辺監督も絶賛のゴールだった。相手清水は2人が退場。パワープレーで前線に残り続け、最後は長身186センチの足元に来たボールを落ち着いてコントロールして仕留めた。敗戦した先月末のナビスコ杯名古屋戦では「セットプレーでほとんどボールをさわれなかったので悔しさが残った」。負けず嫌いの強い気持ちをぶつけた。

 「まぶしかったから位置を変えた」ことが吉と出た。前半から何度も訪れたセットプレーの好機はファーサイドから狙ったが、太陽の光でボールが見えづらかったという。スローインから始まった得点場面では「中で構えた方がこぼれ球を入れられる」と修正していた。そこに待ってました、とばかりの野沢のクロス。「変えて良かった」。的確な読みと機動力が決勝点につながった。

 渡部の活躍は、前日にGK六反が予言していた。「明日はヒロ(渡部)が決めて2-1で勝つと思います」。名古屋戦後、誰より悔しがり、今節にかける渡部を間近で見てきたからこその予感だった。ともに今季加入の同期として、守護神は「ウイルソンに次ぐ、新エースストライカーの誕生ですね」と自分のことのように喜んだ。今季2ゴール目の渡部は「自分自身にとってもプラスになるし、第1ステージの勝ち点3は大きい。でも今後どれだけ(勝ち点を)重ねていけるかが大事」。カップ戦を含め7試合とハードな日程が続く4月を、勝ち抜いていくことを誓った。【成田光季】