柏MF小林祐介(20)がプロ初ゴールでチーム2年ぶりの8強進出をもたらした。

「人生で最高のゴール? もともと僕はほぼゴールを取らない選手なんで(笑い)。すごいうれしかったです」とはにかんだ。

 女優多部未華子似の優しそうなマスク。似ているとの声には「僕は男なんでちょっと…」と複雑な表情を見せるが、その甘い表情がピッチ上では精悍(せいかん)な顔つきに変わる。当たりの強いACLでの戦いにも「僕は球際は得意なんです。相手が大きくても逆に的が大きくて強くいきやすい」。アウェーの第1戦でも額にたんこぶを作るほどの激突に見舞われながら3-2の勝利に貢献した。

 「昔から、エピソードはないですけど“持っている”と思うんです」と小林。その証拠に、ヒーローになるのが分かっていたかのように24日に7000円でパーマをかけた。「課題もたくさんあるけど、もっともっと成長できる。柏で努力をし続けてレギュラーを奪いたい」と話すその表情も、ヘアスタイルも輝いていた。

 試合は1-2で敗れたものの2戦合計4-4で、アウェーゴールで上回る柏が準々決勝へ進んだ。準々決勝の組み合わせ抽せんは6月18日に行われる。

 ◆小林祐介(こばやし・ゆうすけ)1994年10月23日、埼玉・浦和市(現さいたま市)出身。MF。尾間木サッカー少年団から柏U-15に入団。柏U-18時代の12年にトップチームに2種登録されると、13年に晴れてトップ昇格。14年はJ3のJ-22選抜の一員としてもプレーした。U-18、U-19日本代表、U-21日本代表候補。