J2札幌は北九州に引き分けた。前半20分にFW内村圭宏(30)のゴールで先制も、後半ロスタイムに失点しドローに終わった。連敗は3で止まったが、J2では06年以来9年ぶりの7戦未勝利となった。8勝11分け5敗で勝ち点35。順位は、前節10位から9位に上がったが、後味の悪い結末となってしまった。

 一瞬のスキを突かれた。1-0リードの後半ロスタイム、ゴール前でDF福森が胸トラップしたボールを拾われ、最後は北九州FW原に押し込まれた。「クリアしておけばいいところでトラップしてしまった。僕の判断ミス」と福森。失点後にGKクが「シュートの前に相手のハンドがあったのでは」と主審に抗議したが、判定は覆らなかった。

 バルバリッチ監督は「同点にされるような試合ではなかった。最後は痛い失点になってしまった」と振り返った。サイドから崩して内村が先制点を決め、その後も、守りを固めながらカウンターを狙うという試合運びの部分は、狙い通りだったが、追加点を奪うための一手が足りなかった。

 北九州戦は6月21日のホームでの対戦でも先制点を奪った後、福森、櫛引のミスから同点に追いつかれた。その試合から7戦未勝利。稲本は「前回と同じような失点を繰り返している。全員が責任感と自覚を持ってやることが試される」と厳しい口調で言った。残り17戦。失った勝ち点2の重みを痛感し、後半戦1勝につなげる。【永野高輔】