“首位固め3カ条”でチームを引き締める。J2札幌の四方田修平監督(43)が4日、中11日と試合間隔が空く次戦15日水戸戦までの、調整法と強化プランを掲げた。

 7日熊本戦は中止も、この期間は(1)連休は入れずに試合までのリズムを維持し、(2)1点取った後の追加点を奪う力を上げ、(3)出場機会が少ない選手の底上げを図る。“プチ中断”を有効活用し、首位の座を維持できる組織へとレベルアップさせる。

 5年ぶりの首位浮上から一夜明け、四方田監督の頭は、既に次戦に向けた準備に切り替わっていた。15日水戸戦まで期間が空くが、まずはサイクルを変えずに、普段のシーズン通り、調整日程を踏襲していく。

 明日6日から2日間練習して8日に練習試合、9日リカバーで10日がオフ。さらに11日から14日まで4日間練習して水戸戦に備える「4勤1休」ペースを維持し、リズムを崩さないよう配慮した。連休は取らないが指揮官は「今後、中止になった試合が入ってきて過密日程になる可能性がある。できればそこまで連休は取っておきたい」と説明した。

 練習は基本、追加点奪取への「オペ期間」に入る。4月23日C大阪戦から3連勝も、すべて1-0。しぶとさは出ているが、4月29日徳島戦、前節金沢戦は、いずれも、後半のシュートが1本にとどまっている。「後半に攻撃する時間が少ない。カウンターの芽は多いけどフィニッシュまでいけていない。質の部分が足りていないので改善していきたい」。たたみかける強さをつけ、上位を維持するチームに進化させる。

 8日の練習試合は、戦力底上げのための、見極めタイムだ。全選手が長く試合に出られるよう、北海道教育大岩見沢と札幌大とのダブルヘッダーを予定している。「その時点で、まだ水戸戦のメンバーを決めるわけにはいかない。最近出ていない選手にはアピールしてもらいたい」。水戸戦はMFジュリーニョが累積警告で出場停止になる。代わりに入る選手の選考や、過酷な夏場に稼働できるメンバーを判断し、チーム全体の力を上げる。

 首位浮上とはいえ、まだリーグ4分の1の11戦。主将の宮沢は「後半は、前掛かりになった相手の後手に回っていた。もっと相手陣地でプレーする時間を増やすとか、改善が必要」とおごりはない。勝ってかぶとの緒を締め、再進撃につなげていく。【永野高輔】