J最小155cm柏中川、頭で得点「記憶にない」

<明治安田生命J1:磐田0-2柏>◇第12節◇20日◇ヤマハ

 柏レイソルが2-0でジュビロ磐田を破り、3年ぶりの6連勝で2位に浮上した。1-0の後半9分に相手ファウルでPK獲得となった判定が覆る珍しい事態に直面。嫌な流れで迎えた同29分、今季の全Jリーガーで最も身長の低い155センチのMF中川寛斗(22)が、プロ5年目で初となるヘディング弾で加点し勝負を決めた。

 右からの鋭く低いクロスに、走り込んだ中川が合わせた。ヘディングではプロ初得点。直後にはアシストした183センチのクリスティアーノのもとへ駆け寄り、抱っこされて喜びを爆発させた。頭での得点に「記憶にない。小学生の時に1回あったかな」と笑った。

 今季2点目で通算4点目。これまではゴール前のこぼれ球や、スピードを生かした抜け出しから足で決めてきた。空中戦には苦手意識もあったが速いクロスに飛び込む練習は、居残りで取り組んでいた。下平監督は「正直、なかなかそういうシチュエーションはないだろうと思っていたら1発で決めた。本人の努力が実ったゴール」と称賛。小柄な選手に夢を与えたいと心がけてきた155センチの中川が、1年前の5連勝を上回る大きな白星に導いた。

 前代未聞の出来事をきっかけに、磐田に押し込まれる嫌な時間帯だった。後半9分、MF武富がペナルティーエリア内で倒され、主審は磐田の反則で柏のPKと判定した。キッカーのクリスティアーノはペナルティーマークにボールをセット。しかし、磐田の抗議を受けて主審と副審が協議した結果、PKが取り消された。今度は柏が抗議し、試合は約3分間中断した。

 下平監督は「PKが取り消されるなんて、経験するのも見るのも初めて。その中で勝って、1試合ごとに成長していると感じる」と評した。1点目にも絡んだ中川は「僕が嫌なポジションを取ることで、チームとしてチャンスが広がる」と胸を張った。「太陽王」を意味するレイソルが暑い季節を盛り上げる。【高田文太】

 ◆中川寛斗(なかがわ・ひろと)1994年(平6)11月3日、さいたま市生まれ。柏の下部組織から13年にトップチーム昇格と同時に2年間、湘南に期限付き移籍。15年から柏で同年10月のJ1名古屋戦でリーグ戦初得点。J1通算44試合出場4得点。155センチ、57キロ。

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