J1サガン鳥栖は4日、元日本代表FW豊田陽平(32)がKリーグの蔚山現代に期限付き移籍すると発表した。移籍期間は3日から12月31日まで。

 豊田は鳥栖を通じてコメントを発表。「2018シーズンより、大好きな鳥栖を離れる決意を固めました。(中略)この移籍でサガン鳥栖と決別するという意味合いはもちません、私の哲学の中にある“鳥栖のあるべき姿”を外から確認できたとき、また鳥栖でプレーしたいと必ず思うはずです」と鳥栖への復帰の可能性も示唆。「この曖昧な表現でファン、サポーターの皆様が混乱することは望んでいません。望むのは、サガン鳥栖のタイトル奪取と豊田陽平のゴールで皆様の胸にある思いが、私に届きつづけることです」と、今回の移籍で鳥栖との関係性に変わりはないことを、あらためて強調した。

 豊田は石川・星稜高から04年にJ1名古屋グランパスに加入し、プロデビュー。07年にJ2モンテディオ山形に移籍して活躍し、翌08年に北京五輪に出場。09年に京都サンガに移籍も活躍できず、翌10年に当時J2だった鳥栖に移籍して復活し、チームをJ1昇格に導いた。

 鳥栖では加入から7年連続で2ケタ得点(うちJ1では5年連続)を決めていたが、17年は5ゴールと、加入後、初めて1ケタゴールに終わっていた。

 豊田は「常に誠実に、鳥栖のためにピッチ内外でかゆいところに手が届くような人間、選手でありたいと。そう常に思わせてくれたのはクラブ、ファン、サポーターの皆様の存在が私自身にとって特別なものだったからです。2010年より、どんな時も不器用な私の背中を押し、飛躍させてくれた全ての皆様に感謝し次のステージでも、努力を惜しまず豊田陽平らしく最善を尽くしつづけることを約束します。ありがとうございました」とサポーターに感謝した。