東京オリンピック(五輪)世代期待の若手がチームに合流した。川崎フロンターレから期限付き移籍で北海道コンサドーレ札幌に加入したMF三好康児(20)が21日、沖縄・金武町での練習に初参加した。U-21日本代表としてU-23アジア選手権(中国)に出場。この日がチームメートらと初対面だった。ミハイロ・ペトロビッチ監督(60)に心引かれて選んだ新天地で、定位置獲得と成長を期す。

 チームに初合流した三好が、札幌での1歩目を記した。前日20日、遠征先の中国から帰国し、沖縄入りしたばかり。疲労を考慮され、午前中はランニングなどチームと別メニューで調整した。午後から全体練習に加わり、生き生きとボールを追った。「いい雰囲気。コミュニケーションを取っていけたら」と、仲間との距離を縮めていた。

 生粋の川崎っ子が地元を離れ、新天地で活路を開く。より多くの出場機会を求め、自身を磨き、攻撃的MFとしての進化を目指す。「レギュラーを獲得するためにも、成長していけるように。自分の良さを出したい」。複雑な動きが要求されるペトロビッチ監督のサッカーに関して「できるだけ吸収していけたら」と、午後の戦術練習前から待ち望んだ。終了後「連係の部分など必死に落とし込んでいきたい」と、楽しそうに振り返り、今後への期待感を漂わせた。

 U-23アジア選手権で、20年東京五輪を率いる森保監督から背番号10を託された。ベスト8に終わり「優勝を狙っていたので悔しいけど、完敗だった」。自身は北朝鮮戦で得点を決め、2年後の代表入りをアピールした。試合をチェックしていたペトロビッチ監督は「康児がケガなくチームに合流できて良かったよ」と、温かく迎え入れた。

 大事な1年と捉える。「結果を残さないと。自分にもプレッシャーをかけていきたい。五輪もだけど、その先も夢があるので」。A代表でのワールドカップ(W杯)出場を見据え、身長167センチの左足からビッグプレーを繰り出していく。【保坂果那】