J2アルビレックス新潟は14日、ブラジルに一方的に帰国した上、再来日せず、ブラジル全国選手権1部のアトレチコ・パラナエンセでプレーを続けるFWホニ(23)の選手登録を抹消したと発表した。

今後、暫定的に国際移籍証明書(ITC)を発行した国際サッカー連盟(FIFA)への提訴も視野に入れているという。

ホニは17年に加入し、J1で32試合に出場しチームトップの7得点を決めたが、今季は始動時に合流しなかった。静岡県・御前崎キャンプ中のトップチームには合流したものの、リーグ選手登録に必要なメディカルチェックなどを行った後、希望しブラジルに帰国。新潟の再三の復帰要求にも応じなかったという。

新潟は公式サイトで「ホニ選手は当クラブと2018シーズンの雇用契約を締結しています。しかしながら(中略)ホニ選手の意思でキャンプ地に戻ることなく、数週間後にブラジルへ帰国しました」とホニが一方的にブラジルに帰国したことを強調した。

新潟によると、ホニがクラブの戦力としてプレーしてくれることを信じて、3月7日に日本サッカー協会(JFA)への選手登録、同30日にはJリーグ選手登録を完了させたという。その上で、ホニにはプレーしてほしい旨を継続的に伝えたが「残念ながら、ホニ選手は当クラブの要請に応じませんでした」という。

そして後日、アトレチコ・パラナエンセからブラジルサッカー連盟を通じて、JFAに対してホニのITC発行の要請があったが、新潟はJFAを通じてITCの発行を拒否した。FIFAからは「発行拒否の理由を説明すること」を求められ、クラブの正当性について回答したが、FIFAが暫定的なITCを発行した。そのため、ホニはアトレチコ・パラナエンセでプレーでプレーしているという。

新潟の中野幸夫社長(63)は「戦力として期待していた。戻ってプレーして欲しかったが残念」と話した。今後、新潟は契約不履行でホニをFIFAに提訴する予定で、同社長は「国際弁護士と相談し、準備ができ次第、提訴したい」と語った。