浜松開誠館が静岡学園を2-1で退け、初優勝を飾った。

同校の青嶋文明監督(50)は、かつて清水エスパルスのFWとしてプレーした元Jリーガー。05年の創部から指揮し、14年目で初の全国切符をつかんだ。県西部地区からの優勝は、1977年(昭52)の浜名以来41年ぶり。静岡学園、藤枝東、清水桜が丘(旧清水商)、清水東、藤枝明誠などが築いた中部地区勢の牙城をついに崩した。

浜松開誠館は、前線からのプレスで相手の攻撃を封じてリズムを作った。前半26分には、左CKからファーサイドに走り込んだDF山田梨功(3年)が、頭で先制弾。後半3分には、左サイドからMF川畑陸(3年)が放ったFKが、相手のオウンゴールを誘い、リードを広げた。その後、静岡学園に1点を返され、猛攻を受け続けたが、耐え続けての勝利。県総体2度(15年、16年)、県選手権1度(16年)と準優勝に終わっていたシルバーコレクターが、ようやく壁を突破した。試合後、青嶋監督は「優勝の瞬間、卒業してきた選手たちの涙を思い出しました」と言い、大粒の涙を流した。