北海道コンサドーレ札幌FW都倉賢(32)がセレッソ大阪へ完全移籍することが16日、分かった。

札幌残留へ前向きだったが、C大阪から獲得オファーを受け、状況は一転。この日までに札幌側へ移籍の意思を伝えた。14年に加入し、今季はJ1で自身初の2ケタ12得点をマークしたチーム得点王。札幌在籍時の公式戦通算歴代最多72得点を達成した「札幌の顔」は、プロ15年目の来季、新天地でのプレーを選んだ。

主力の流出が決まった。都倉が札幌を旅立つ。来季の契約更新へ一時は前向きに進んでいたが、日本代表FW杉本の退団が確実なC大阪からオファーを受けた。「コンサドーレとともに自分自身も成長してきたし、これからも、ともに成長していきたい」との気持ちが揺れ動いた。この日までに、クラブへ移籍の意思を伝えた。慰留に努めてきた三上大勝GM(47)は「そういう方向になりました。お互い成長するためにも、切り替えるしかない」と認めた。

川崎Fや神戸などを経て札幌に加入したのは14年。5年目の今季は、J1で初めて2ケタ得点となる12点を挙げた。札幌在籍中の公式戦通算得点72点は、FWバルデスの70点を上回るクラブ歴代最多得点者。当時J2だった14年10月26日湘南戦でのクラブ通算1000得点や、今年8月19日東京戦でのJ1ホーム通算150点など、数々の節目に名前を刻んだ。今季のクラブ最高4位をけん引した立役者だった。

来季33歳を迎えるストライカーは、あくなき向上心にあふれている。本人は「後退しているとは全く思わない。肌感覚ではあと3~4年は成長できると信じている」と自信を持つ。昨季2冠に輝いた実績を持つC大阪は、来季から新監督を迎えての新体制。そんなクラブに必要とされ、新たな挑戦の道を選んだ。

三上GMは「個人的には他クラブから評価されたという点で、喜ばしいこと」と、寂しさを募らせながらも尊重する。都倉は応援してくれたサポーターに対し、自らの言葉で報告したい意向を持っており、近日中に自身のSNSなどで発表されることになりそうだ。

◆札幌の今オフ 札幌U-18のDF中村、青森山田のMF壇崎の加入は決定。元広島のFWアンデルソン・ロペス、今季ブラジル1部ビトーリアでプレーしたFWルーカス・フェルナンデスの獲得も決定的だ。またU-21日本代表のJ2京都FW岩崎、東京DF小川にもオファーを出している。一方、元日本代表MF稲本やFW内村、DF河合ら8選手は契約満了で退団。期限付き移籍で今季加入したMF三好も退団が確実な状況だ。