北海道コンサドーレ札幌のボランチ争いが激化している。沖縄・金武町での2次キャンプは7日、ミニゲームなどを行った。

8日の練習試合・東京ヴェルディ戦を含め、23日の開幕戦(対湘南、BMWス)まで、予定されている実戦は3試合。昨季主力のMF深井一希(23)を中心に、主に6選手がせめぎ合う最激戦区では、最後までアピール合戦が続く。

開幕スタメンは誰が手にするのか。激しく火花が散っているのが、攻守の要ボランチだ。同位置では昨季チーム最多となる28試合に出場したMF深井は「競争が高まるのはいい。お互い高め合っていければ」。せめぎ合いでのチーム力向上を歓迎する。

タイ、沖縄キャンプで消化したこれまでの4試合で、ミハイロ・ペトロビッチ監督(61)がボランチ起用したのは9選手。3バックが本職のDF福森、キム、MF宮沢をのぞいた6人が候補となる。昨季は右膝の古傷に悩まされ、痛み止めを服用しながら出場を続けた深井も、5日の名古屋戦では90分間プレー。「去年と比べると膝の状態がいい。痛み止めを飲まずあれだけできれば」。3年連続の開幕スタメンへ。「自分は後ろに下がって組み立てる側」と、自身の“色”を打ち出し、猛アピールを続けている。

昨季終盤は深井とともにダブルボランチの一角として定着した荒野も、ポジションは確約されていない。この日のミニゲームでも同位置でプレーしたベテラン小野、攻撃力も期待される藤村、長崎から札幌に復帰した中原に加え、右サイドハーフが主戦だった駒井も今季からボランチで起用される構想。駒井は「中(ボランチ)で勝負したい」と新ポジションへ意欲を燃やしている。

開幕までに予定されている実戦は、8日の東京V戦を含めて3試合。中盤からゲームをコントロールする重要なポジションは、チームが掲げる攻撃的サッカーの出来を左右する。【保坂果那】