Jリーグは14日、東京都内で開幕前の恒例イベント「キックオフカンファレンス」を開催した。

22日にセレッソ大阪との開幕戦(ヤンマー)に臨むヴィッセル神戸からは、MFアンドレス・イニエスタ(34)が登場。

新加入のFWダビド・ビジャ(37)を「主役にする」と宣言。10年W杯南アフリカ大会でスペインを世界一に導いたコンビが、19年はJリーグを舞台に輝きを放つ。

J1各クラブを代表する選手が集結した中でも存在感、注目度は群を抜いていた。イニエスタは「スペインではあまりやらないイベントだね。ここにいれることを誇りに思う」。そして「リーグ(戦)を早く始めたい。ワクワクしている」と初めて迎えるJリーグ開幕戦への高揚感を語った。

神戸は悲願のタイトル、ACL出場権獲得へ大型補強を行った。最大の目玉がビジャ獲得。13日、沖縄で行った光州(韓国)との練習試合で移籍後初ゴールを決めた。鋭い飛び出しでチャンスを演出。イニエスタはこの試合を欠場したが、2人の融合は楽しみしかない。イニエスタは盟友について「素晴らしいクオリティーを持ち、ゴールをもたらしてくれる。彼が主役になれるよう、チームとしてもサポートしていきたい」。世界レベルのストライカーの能力を最大限に引き出すことを誓った。

チームとしての得点力を意識する。「ゲームでは主導権を握って、ゴールをたくさん決められれば。ポゼッションを高めるだけでなく、チャンスを作っていく」。昨季45得点は順位と同じリーグ10位。ビジャとの相乗効果で数字を上げれば、掲げる目標へ近づく。

第2節で対戦する鳥栖FWフェルナンドトーレスから「ディズニーランドに招待するから(3月2日の)試合には来ないでほしい」とのメッセージ。苦笑いのイニエスタは「招待は感謝するけどサッカーがしたい。ディズニーランドは別の機会に行くよ」。世界からも注目のスター選手が火花を散らす戦いが、いよいよ始まる。【実藤健一】

◆イニエスタとビジャの10年W杯南アフリカ大会 1次リーグ第2戦のホンジュラス戦を除く全7試合中6試合で両選手が先発。同第3戦のチリ戦ではビジャのアシストからイニエスタがゴールを挙げている。決勝トーナメント1回戦ポルトガル戦と準々決勝パラグアイ戦で、アシストではないがイニエスタのパス経由からビジャがゴールを挙げた。