モンテディオ山形一筋、12年目を迎えるMF山田拓巳(29)が、主将として2年目のシーズンに挑む。

ランニングから先頭に立って引っ張っており、「一昔前なら30歳になると引退とか近づいたと言われたけど、今は違う。僕自身衰えは感じていない。フィジカルも技術もまだまだ成長できる。若いヤツには負けていられないです」と強い意欲を口にした。

昨年の天皇杯ではJ1の3チームを破って4強進出。仙台との東北ダービーとなった準決勝は2-3で敗れた。「数字だけ見ればいいゲームと言われるかもしれないけど、小さな差が大きかった」と痛感。そして思いを新たにした。「J1のあの雰囲気で1年間やっていくことで、さらに成長できるんだと思った。東北の人たちがあれだけ注目してくれる試合を、毎年毎年、当たり前のようにやっていかないといけない。もう1回、J1に戻らなきゃと思った」。

在籍年数で山田に次ぐのは5年目のGK摂津颯登(22)と毎年、大きく入れ替わる。最古参としてモンテディオ魂を継承していく役目も自負。「決してすごいきれいなサッカーで勝つとかじゃない。全員で守って全員で攻撃する。泥臭くても何とか1勝をつかみとる執着心や粘り強さ。いい時はそれができていたし、そこを大事にやってきたクラブ。その部分はどのチームだろうがサッカー選手として大前提だと思うし、知ってもらいたい」。熱き思いを秘め、新たなシーズンに臨む。【野上伸悟】