浦和レッズがアルヒラル(サウジアラビア)にホームで敗れ、2戦合計0-3で17年大会以来2年ぶりのアジア王者はならなかった。

アウェーの第1戦を0-1で落とし、迎えたホームの大一番。17年大会決勝と同じ対戦相手であるアルヒラルはチャーター機を4機用意し、応援団を現地へ。チームは18日から日本国内で調整を進めるなど、2年前の決勝で敗れた浦和へのリベンジのため万全を期した。直近の11月の国際Aマッチ期間ではサウジアラビア代表に選出された選手が8人もいた。

押され気味だった浦和のチャンスは24分。左サイドのMF関根貴大から、追い越したFW興梠慎三へ。切り込んでのクロスにMF長沢和輝、最後は関根が走り込んで右足で狙ったが、DFに阻まれた。

続く33分には自陣で相手のプレスをうまくいなし、パスを受けた関根がドリブル突破。中央での競り合いから最後はMF青木拓矢がミドルシュートを狙うも、左上へ外れた。

40分、DF橋岡大樹が自陣内でボールを奪われて攻め込まれ、DF鈴木大輔がペナルティーエリア手前でたまらず反則。役20メートルの位置から直接FKのピンチを迎えたが、壁に当たって難を逃れた。終了間際にも右サイドからゴール前まで攻め込まれたがDF岩波拓也らが体を張り、得点を許さなかった。

スコアレスで迎えた後半もアルヒラルに主導権を握られた。5分、左サイドからクロスを入れられてあわや失点の場面だったが、GK西川周作の好セーブなどでなんとかはじき返した。

1点がほしい浦和。11分には右サイドで長沢が橋岡とパス交換しゴール前へクロスを供給。FWファブリシオが頭で合わせるも、GK正面をついた。

13分には岩波に、チームでこの日3人目となる警告。17分には橋岡が1対1でかわされて右クロスを許し、フリーでシュートを打たれるも枠外だった。

24分には決定的なピンチ。自陣内で青木がボールを奪われ、右クロスがゴール前でフリーのFWゴミスへ。万事休すだったが、西川が至近距離からのシュートを止めた。

そして29分、ついに失点した。右サイドでペルー代表MFカリジョにボールを持たれカウンターを受ける。マッチアップした関根が弾きとばされて突破を許した。がら空きになっていた左サイドへ展開され、折り返しをMFS・ドサリに右足で合わせられた。

残り15分、逆転へは3点が必要に。攻め上がろうとするも、両サイドの橋岡と関根はすでに疲労困憊(こんぱい)で推進力を生めない。逆にサイドで悠々とパスを回され、サポートがこない状態のまま1人で走り回った関根がフラストレーションをあらわにする場面もあった。

43分にはMF阿部勇樹を投入するも、奇跡は起きず。逆に後半ロスタイムにFWゴミスに追加点を決められ、引導を渡された。6万人近い観衆の声援もむなしく、アルヒラルに力負けを喫した。

◆MF柏木の話 ボールをいい形で触ることができなかった。自分も勝てないことを経験してここまできた。日本もアジアで戦えるチームにならないと

◆MF橋岡の話 もっと通用するかなと思ったけど、そんなに甘くないと分かった。この悔しさを忘れず、もっともっと成長した姿を見てもらえるようにしっかり取り組んでいきたい

◆DF岩波の話 後半はカリジョを反則でしか止めることができなかった。時間がたって焦るのはこっちだった

◆GK西川の話 もっとセーブしてチームをポジティブな方向に持っていきたかった。カリジョは今まで戦ってきた外国人選手と比べても素晴らしかった

◆MF関根の話 僕自身完敗だった。失点のシーンもそうですし、チャンスを決めきれなかったのもそう。今までで一番何もできなかった。これからのサッカー人生で、これで終わるのか、どう成長していくのか見てもらいたいと思います