【チェンマイ(タイ)23日=西塚祐司】北海道コンサドーレ札幌は韓国の強豪・蔚山現代(Kリーグ1部)と練習試合を行い、0-2で敗れた。実戦2戦目で今季初黒星となったが、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)に出場する相手に、前線からの守備を展開し収穫も得た。9対9で行われた変則形式(15分×2本)は2-2で引き分けた。

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札幌はアジアトップレベルの相手とぶつかり、収穫を得た。スタメンは右膝痛のMFチャナティップ(26)をのぞき、ほぼベスト。韓国代表を多数そろえる蔚山現代もガチンコだった。ミハイロ・ペトロビッチ監督(62)は「テンポのある見応えあるゲーム。今日の狙いは見えた。ここまでの出来はまずまず」。内容には及第点を与えた。

前線の高い位置から相手にプレッシャーをかけ、ボールを奪ってカウンターを仕掛けた。FW鈴木武蔵(25)、FWジェイ(38)がゴールに迫り、、MF宮沢裕樹(30)は「狙い通りにできている部分もあった」と手応えを口にした。

タイキャンプ中盤となった今週は、3対3の攻守に分かれ、一方がボールを奪う練習を繰り返した。ボール奪取した側は、カウンターを狙って一気に前方に展開する。この日もつくった速攻の形。疲労もピークで得点にはつながらなかったが、指揮官も「もちろん疲労はわかっている。今後はそれも含めてチームで良くなれば」と納得している。

相手は昨年Kリーグ2位で、札幌が今季目標としているACLに出場する。宮沢は「歯が立たない相手ではない」とする一方、フィジカルや球際での強さを「その部分は自分たちもベースを上げていかないといけない。キャンプで突き詰めていきたい」と、次戦25日チェンマイ選抜戦以降を見据えた。