いわてグルージャ盛岡がセレッソ大阪U-23に3発で逆転して、3連勝と約1年ぶりのホーム勝利を飾った。前半14分に先制されたが、同34分、3月に加入したMF橋本晃司(34)の移籍後初ゴールで同点。その6分後にはMF小谷が逆転弾、後半にはMFモレラトがダメ押し点を奪った。昨年8月18日以来白星がなかったホームで、待ちに待った勝ち点3をつかみ、順位は12位に浮上した。

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米国帰りの橋本が、チームを活気づけた。0-1の前半34分、徐々に主導権を取り戻すと、ペナルティーエリア内に浮き球のパスを供給。FW岸田が必死に右足を伸ばしてゴールを狙うと、GKがはじき、最後はこぼれ球を拾った橋本が、落ち着いて左足で流し込んだ。J2水戸ホーリーホック時代の17年10月28日以来1008日ぶりにJリーグでゴール。これでJ1、J2、J3の全カテゴリーで得点をマークした。

同点弾を振り返り「キシ(岸田)が抜け出してこぼれてくるかなと思って詰めていた。本当にこぼれてきて、ゴールはがら空きだった。相手に触られたが詰めてて良かった」。世代トップとプレーしてきた。星稜(石川)では元日本代表MF本田圭佑、明大では日本代表DF長友佑都と同級生。岩手加入前は一時無所属だったが、本田が経営参画する米オレンジカウンティSCに在籍していた。

ここ最近はプレーに精彩を欠き、2連勝した直前2試合は出番がなかった。「(秋田)監督からは『コンディションが良くないので上げるように』と言われていた。『今日頑張れよ』と背中を押してもらい、何とか結果で応えたかった」と胸をなで下ろした。

橋本は「同点ゴールで、すぐにボールを取りに行って逆転しなきゃという思いで、あまり喜んでいる時間がなかった。次はもっときれいなゴールで喜びたい」。8試合を終えて3勝1分け4敗。開幕5戦未勝利でスタートダッシュに失敗したが、経験豊富な背番号23が逆襲のキーマンになる。【山田愛斗】