北海道コンサドーレ札幌に“超ビッグ”な高卒ルーキーがやって来る。来季加入が内定している国見FW中島大嘉(3年)が1日、長崎・雲仙市内の同校で行われた会見に出席した。バロンドール受賞を最終目標に掲げる18歳は、プロ入り後3年以内での欧州移籍を宣言し、そのためのクラブのタイトル獲得を約束。期待を高めるスケールの大きさを感じさせた。

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中島は見た目も夢も大きい。8月に札幌市内の練習場や札幌ドームでの川崎F戦を見学。会見で複数のJクラブから札幌を選んだ理由を「すごくいい環境がそろっている。ここで自分がしっかり努力したら、間違いなく成長できる。このチームで自分が目標にしているところに近づけると思った」と語った。

その目標とは、世界を見据えているのだ。身長188センチの大型ストライカーにとってはJリーガーになることは通過点だ。「難しい道のりとわかっているけど、やるからには」と、最終目標に掲げるのは世界の最優秀選手賞バロンドール。そのためのプロセスも描かれている。「3年以内に海外、ヨーロッパに行く。結果を残さないと行けないので、3年以内には札幌でタイトルを取って成長してヨーロッパにチャレンジする」と、思いを明かした。ドルトムントの若きスターである20歳FWハーランドの名前を挙げ、「今は笑われると思うけど、世界で同年代で活躍しているのでライバルだと思っている。追い越してもっと上に行けるように頑張りたい」と宣言した。

例年ならクラブは正式オファー前に練習参加や視察でチェックする。だが新型コロナウイルスの影響で、練習参加の実現は難しかった。会見に同席した竹林強化部長は担当の鈴木スカウトから「体のサイズ、スピード、ジャンプの高さ。(何度もチェックする)必要がないくらい輝いていたと報告を受けた」という。迎えるペトロビッチ監督もこの日、「将来性のあるおもしろい選手。いい選手に成長していくためにサポートしていく」と期待を寄せた。

日本代表入りを果たし、札幌からベルギー1部へ移籍したFW鈴木に代わる点取り屋誕生へ。特別指定選手の登録申請中で、今季中にJリーグデビューする可能性もある。【保坂果那】

◆中島大嘉(なかしま・たいか)2002年(平14)6月8日、大阪府出身。小学1年でサッカーを始める。アイリス住吉FCからRIP ACE SC U-15。18年国見高に入学。188センチ、77キロ。