サッカー元女子日本代表FW永里優季(33)が期限付き移籍で加入した神奈川県2部の男子チーム「はやぶさイレブン」が23日、同県厚木市内で公開練習を行い、チームを率いる元Jリーガーの阿部敏之監督(46)らが永里の実力を称賛した。

永里は米女子サッカーリーグ(NWSL)のシカゴ・レッドスターズから今年末までの期限付き移籍で加入。9月10日に会見も行っていた。阿部監督は「遜色なくやれていると思います。シュート練習でもボールの芯のとらえ方とか、(左右)どっちで打ったらGKが対応しづらいのかも含めて意外としっかりしているんだなというのは改めて見て思いました」と話した。

起用法については「可能性としては試合途中から出て、相手が疲れてきた中でシンプルに周りを使いながら起点になれるような状況になれば」と期待を込めた。

永里は7月に米国内で行われた大会で左膝を負傷しており、この日も4対2のパス回しなどは問題なくこなしたものの、激しい接触のある紅白戦などにはまだ加われていない。

永里本人も「そこへの適応を含めて課題となっていくのかなと思います」と語っており、阿部監督も「性別関係なく1人の選手として見ている。コンディションを上げて、チームの中でやれる体になることが大事」と状態を見極めながら起用のタイミングを探っていく。

海外の女子リーグでプロ選手として約10年に渡って活躍していた永里の加入はチームにも刺激を与えた。ニュージーランドの強豪オークランドシティーで6度のクラブW杯出場を経験し、永里とほぼ同時期の今夏に加入したDF岩田拓也(37)は「僕を含め、他の選手よりも技術はしっかりしている。話してみても楽しいですし、ボディコンタクトの部分もうまく周りの選手がカバーしながらやっていけたら」と意気込んだ。

FW田代蓮太(23)も「ボール回しでも全然奪われないし、そのへんの男子とはレベルが違う。シュートも僕より全然うまいので毎日勉強させてもらい、一緒に頑張っていきたい」と力を込めた。【松尾幸之介】