北海道コンサドーレ札幌は26日、アウェー・ヴィッセル神戸戦(ノエスタ)に臨む。来季加入が内定している特別指定選手の法大GK中野小次郎(21)のJリーグ初ベンチ入りが濃厚。ミハイロ・ペトロビッチ監督(62)は若手選手の起用を視野に入れているとみられ、先発でのデビューの可能性も出てきた。2メートルの大型キーパーが2連敗中のチームの救世主となるか!?

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札幌の来季ルーキーが神戸戦で初めてベンチ入りすることが濃厚で、その起用が注目される。中野小は12日からチームの練習に参加し、23日までの予定を延長した。札幌市内での前日練習後、ペトロビッチ監督は「今季は若手を育てていくことも視野に入れながら戦わなければいけない」と口にしており、若きGKを先発としても構想しているとみられる。

開幕戦をのぞく全18試合で36歳ベテランGK菅野孝がゴールを守ってきた。チームは2-3で敗れた8月2日ホーム神戸戦から1勝2分け9敗。ここ2カ月、苦しむチーム状況を打破する策に出る可能性がある。179センチとGKでは小柄ながら俊敏性がある菅野孝に対し、中野小は2メートルの体格を生かしたセービングを武器に立ちはだかる。

前節柏レイソル戦から中2日。この日、野々村芳和社長(48)は出演したラジオ番組で「常に出ている選手が同じようにやるのは不可能。例えレギュラーと差があっても、ゲームができるコンディションの選手が出てどれだけ頑張れるか」と、選手の入れ替えを示唆した。控え選手にとってはアピールの機会が与えられそうだ。

もちろん勝負にもこだわる。指揮官は「明日のゲームも全員で全力で戦って、勝利をつかみ取る」と2連敗からの脱出を誓う。相手は三浦淳寛新監督の初陣となる。「監督が代わることによって選手たちのモチベーションが変わるのは確かだろう」と油断せず、敵地に乗り込む。【保坂果那】

◆中野小次郎(なかの・こじろう)1999年(平11)3月5日、徳島県出身。徳島ユース-法大。U-18、19日本代表選出経験がある。19年10月に21年の札幌加入内定が発表され、今年2月に今季の特別指定選手に認定された。背番号は34。200センチ、90キロ。利き足は左。