北海道十勝スカイアースがノルブリッツ北海道を2-1で下し、95年の創部以来、初の本大会出場を決めた。ケガでベテラン選手6人を欠く中、若い力が台頭。今季から監督に就任した長野聡監督(38)は「アクションフットボール」をテーマに掲げ、公式戦初采配で白星を飾った。

雨上がりの強風が吹き荒れるピッチで選手が躍動した。前半18分、相手の反則を受けたFW下村司(23)が自らPKを決めて先制。その4分後、わずかな隙を突かれて同点とされ、長く我慢の時間帯が続いた。

試合が動いたのは後半30分。今季からFWにコンバートした田中正也(24)が左サイドを突破。ゴールポスト手前で浮かせたボールをMF縄靖也(23)が頭で合わせ勝負を決めた。公式戦で初めてキャプテンマークを着けて臨んだ縄は「あの形は何度もやっていた。苦しい時間帯が続いたが、いい得点だった」と胸を張った。

今大会はDF内山裕貴(26)らベテランを欠く、苦しいチーム事情の中で結果を残した。長野監督は「紅白戦も満足にできなかったが、言いわけにしたくなかった。逆にそのことで競争意識が生まれいい刺激になった」。23日の本大会ではJ2秋田とぶつかる。同監督は「やっとスタートラインに立ったところ。ある意味でJリーグへのお披露目の舞台になる。日本を驚かせるつもりで臨みたい」と気持ちを高ぶらせていた。