19日に12年ぶりのJ1リーグ開幕を迎える京都サンガの曹貴裁監督(53)が17日、オンラインで取材に応じて心境を語った。

ホームで浦和レッズを迎える一戦へ、指揮官は「負けて元々ではなく、力のある浦和に1歩も引かずに戦いたい」と、真正面から勝負に臨むことを強調した。

京都がJ1で最後に戦ったのは10年シーズンで、最後の勝利は同年12月4日のFC東京戦(西京極)。開幕戦の勝利となれば、09年3月8日に1-0で制したヴィッセル神戸戦(西京極)以来になる。

開幕戦については「この試合で、すべてが完結するわけでもない」と、冷静な心情ながら「起承転結の『起』をつくるとしたら、興味を引く試合にしないといけない。最初の序章をしっかり戦いたい」と、34分の1ではない大切さも分かっている。

それでも最終的には「平常心でやることが一番大事だと、この年になって気付いた。受験の前の日に勉強を始めても間に合わないわけだから。浦和は(昨季と)メンバーも変わっているし、お互い資料がないまま臨む試合」と話した。

開幕前の過度な緊張はなく、この日の早朝にはテレビで欧州チャンピオンズ・リーグを観戦し、バイエルン・ミュンヘンに果敢に挑んだザルツブルクに刺激を受けたという。

Jリーグのクラブでは今も新型コロナウイルスに感染する選手が出ており、曹貴裁監督は「我々も明日、ならないとは限らない。どういうことが起きても動じない、メンタリティーが大事。自分たちに置き換えても、誰が試合に出てもできるよう、自分たちに目を向けてやるしかない」と、あくまで自分たち次第だと結んだ。