いわきFCが、ホーム開幕戦で勝利し、J3での1勝目を手にした。0-0の後半30分。左サイド深くから中央へクロス。落としたところに、MF鈴木翔大(28)が、左足で豪快にぶち込んだ。

ロスタイムに獲得したPKは失敗したものの、チーム一丸で虎の子の1点を守り抜いた。16日深夜には、宮城、福島の両県で震度6強を観測した地震が発生。そんな中でのJヴィレッジスタジアムでのホーム開幕戦だった。入場者数2743人に、鈴木は「これだけたくさんのお客さんが入ってくれた中で、どうしても勝利で、歴史的な瞬間をつくりたいと思っていた」と話した。

Jリーグ58番目のクラブとして誕生したいわきFC。16年に福島県2部リーグからスタートし、わずか6年でJリーグの舞台までやって来た。13日に行われた第1節のアウェー鹿児島戦は引き分け。11年前、福島第1原発事故の最前線基地だったJヴィレッジスタジアムで、第1歩を踏み出した。鈴木は「初のJ3参加ということで、どのチーム相手でもチャレンジャー精神で頑張っていきたい」と先を見据えた。