J2新潟は10月1日、アウェーで7位山形と対戦する。勝ち点77で首位を走る新潟は今節で勝ち点3を上積みし、翌2日に3位岡山が金沢と引き分け以下に終われば、J1自動昇格となる2位以内が確定する。9月30日は聖籠町で最終調整を行った。今季全試合フルタイム出場中のGK小島亨介(25)は好調をキープ。安定したセーブと優れた状況判断でピンチを防ぎ、チームを今季初の5連勝に導こうと意気込んでいる。

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守護神がゴールに鍵をかける。山形戦前日の9月30日、小島はGKグローブに収まるボールの音を聞き分けるように丁寧にキャッチングを続けた。6位以内のJ1参入プレーオフ進出を狙う山形のモチベーションも高い。「チームの(攻撃重視)根本的な部分は変えない。守備面でもいい連係が取れているので、しっかりコミュニケーションを取りながら試合を進めたい」と冷静に話した。

正しいポジショニングと確かなGKスキルを発揮して守備を支えている。好セーブを連発した前節ホーム大宮戦(9月25日)、1-0の後半43分にあったピンチ。MF高の足に当たって軌道が変わったが、ゴール左隅に飛んだシュートを左腕1本でかき出した。今季全38試合で与えた総失点はリーグで2番目に少ない32。そのうち17試合で完封し、16戦を勝利につなげている。「ボールにしっかり反応できているし、状況に応じたプレーが選択できている」と手応えを口にする。

昨季手術した左脛を気にすることなくプレーできていることも好調の要因。練習前後のストレッチは十分に時間をかけるなどケアを怠らない。石末GKコーチを中心に、GK陣4人が高い強度で練習に取り組めていることも大きい。「特殊なポジション。(GK)グループを代表してピッチに立つ」と言葉に強い自覚を込める。

新潟は山形に勝って勝ち点を80に伸ばし、翌2日に3位岡山が金沢と引き分け以下に終われば、6年ぶりJ1昇格が決定する。「岡山が気にならないことはないが、自分たちが勝っていくことで目標を達成できる。普段通り、目の前の1戦に集中する」。まずはチームの勝利だけを考え、ピッチに立つ。【小林忠】

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