青森山田前指揮官の黒田剛監督(53)率いるJ2王者・町田ゼルビアが、5連勝締めで有終の美を飾った。東北凱旋(がいせん)試合は仙台に3-1で勝利。約1200人の町田サポーターが訪れたユアスタには「黒田ゼルビア」コールが響き渡った。黒田監督は「来年、J1に殴り込みをする中で、最後にしっかりと強さを見せつけて、町田らしさを見せつけて、来年に推移していきたいという熱い思いが今日の結果につながった」。後半の3発で相手を沈めた選手たちをたたえた。

この日は高校時代の教え子たちも躍動した。青森山田出身のDF藤原優大(21)、MFバスケス・バイロン(23)、MF宇野禅斗(19)がフル出場。藤原は体を張った守備に加え、「結果的に良かったです。最後にアシストがついて」と3点目のゴールを演出した。バイロンは得意の個人技で相手の脅威となり、宇野はボランチとして攻守をつなぐ役割を果たした。

黒田監督は今季がプロ1年目の指揮だった。常勝軍団・青森山田を築いた勝者のメンタリティーを植え付け、クラブ初のJ2優勝、J1昇格を達成。26勝9分け7敗の勝ち点87で、連敗と同じ相手に負けることは1度もなかった。得点はリーグ1位の79、失点は同3位の35とバランスがとれたチームをつくり上げた。「ブレずに自分たちをしっかりと持って、町田のサッカーを全面的に押し出して戦ってくれた」。仙台の地でJ2を卒業し、新たなステージへ向かう。【山田愛斗】

 

○…J2優勝を目指した仙台は16位で終戦を迎えた。王者・町田に1-3で敗れ、今季は12勝12分け18敗で幕を閉じた。0-2の後半21分、FW菅原龍之助(23)が反撃のゴールを決めたが、同43分に突き放された。7月の伊藤彰前監督(51)解任に伴い、コーチから昇格した堀孝史監督(56)は「皆様のご期待に添えない結果となり、大変申し訳なく思います」と試合後のセレモニーで謝罪。自身の去就について「今は特にないです」と語るにとどめたが、来季監督はU-17日本代表・森山佳郎監督(56)の就任が有力視されている。