ヴィッセル神戸の元日本代表MF井手口陽介(27)が、古巣対決となる15日アビスパ福岡戦(ノエスタ)で、神戸にフィットした姿を見せる。
14日は神戸市内のいぶきの森球技場で前日調整。オンライン取材に応じた井手口は「出場することができれば、自分の役割をしっかり最初から最後まで果たしたい」と静かに意気込みを語った。
今季加入した神戸では、開幕から2戦にフル出場したものの、その後出番を減らし、3試合でメンバー外にもなった。吉田孝行監督(47)は「頭がいっぱいになっていたところもあった」と起用を減らし、井手口もこの期間を「自分の良さを出せていなかった。消極的なプレーが多かった」と振り返る。
それでもターンオーバーで戦った6日アルビレックス新潟戦では、リーグ7試合ぶりの出場で、持ち味を発揮。MF鍬先祐弥(25)との好タッグで攻守に好パフォーマンスを披露した。
新潟戦で強みを発揮できた理由を聞くと、井手口は「考えることなくプレーできた。それが一番の収穫」と口にした。当初は神戸のやり方を身に付けるため、必死に考えながらプレーしていたが、ある程度オートマチックに戦うことができることになったという。これには吉田孝行監督(47)も「うちは味方の位置でポジションが決まることが多い。ボランチの1人が出たら1人が絞るとか、そういうところが体に染み付いてきた」と確かな変化を感じている。
納得できる状態になるまで時間を要すことにはなったが、今季アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)も戦うチームにとって、背番号7がフィットしてきたのは大きい。井手口本人の語る「ボールを奪うところや、セカンドボールを拾って2次攻撃につなげるところ。タイミングを見ながらしっかり前に出て行けること」という強みは、ここからスムーズに発揮されることになりそうだ。
自身にとって良い状態で迎える次戦は、昨季所属し、ルヴァン杯優勝も果たした福岡が相手となる。「思い入れのあるチームだけど、やるからには自分の仕事をしっかりしてアピールできれば」。状態の良い時にはチームメートのDF酒井高徳(33)から「(山口)蛍がもう1人いるような感覚を覚える」とも評されてきた元日本代表ボランチが、本領発揮の時を迎える。【永田淳】



