帝京長岡(新潟)は首位の大津(熊本)に1-6で敗れ、初の4連勝を逃した。

0-3の前半42分に左DF池田遼がMF水川昌志(ともに3年)のラストパスから1点を返したが、後半に3点を追加された。大敗後、谷口哲朗総監督(50)の恩師である元帝京監督の古沼貞雄氏(85=現矢板中央アドバイザー)から金言を贈られたチームは、試合終了からわずか30分後に練習を開始。まずは、26日に初戦を迎える県総体で3連覇を達成し、全国総体(インターハイ)で大津にリベンジする。

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高校サッカーの名将、古沼氏は試合後、今季3戦3勝だった得意のホームで惨敗した帝京長岡のベンチを訪れ、やさしい口調で語り始めた。

「悔しいだろ? だったらこの気持ちを忘れてはいけないよ。練習ではトラップ1つにしてもこだわることが大切。真剣勝負の場で負ける経験ができること自体がすばらしいこと。もっともっとこだわろう」

帝京長岡は序盤にPKで先制点を献上すると前半24分までに3失点。後半も鋭いカウンターを浴びて今季最多6失点を食らった。池田は「プレー強度など全てで完敗。普段より判断の質や視野の確保が低下した」と振り返り、水川も「網を張られている感覚。相手は11人がしっかりとやりたいサッカーを共有していた」と大津の強さに衝撃を受けていた。

帝京時代の教え子である帝京長岡・谷口総監督と大津・平岡和徳テクニカルアドバイザーの対戦を見届けた古沼氏は選手たちの前で続けた。「もう(大津に)かなわないとお手上げになったらいけない。大量失点はいつでも挽回できるよ」。帝京監督時代に、清水東(静岡)にフェスティバルで0-7で大敗した翌年の選手権決勝では1-0で勝って優勝したことがある。自らの経験を話しながら球際の勝負、走力、得点を奪う技術などの重要性を伝えた。

首位攻防戦で力の差を見せつけられ連勝は3で止まったが、首位大津と勝ち点4差の4位と初参戦のリーグで健闘している。次節は6月16日にアウェーで静岡学園との対戦となるが、チームはその間に23日開幕の県総体に臨む。攻守の要となる水川は「県総体は35分ハーフの一発勝負。全部員が同じ方向を向いて優勝し、インターハイで大津にリベンジしたい」。高校サッカー界の名将からの金言を胸に、帝京長岡はブラッシュアップしていく。【小林忠】

 

◆古沼貞雄(こぬま・さだお)1939年(昭14)4月25日生まれ、東京都江戸川区出身。日大卒業後、帝京高に赴任。サッカー部監督として冬の全国選手権で優勝6度、準優勝3度。夏の全国総体は優勝3度、準優勝4度。現在は矢板中央高などでアドバイザーを務める。