巨人田中美羽 「Baseball5」でメキシコの世界遺産を駆ける…次は9月のW杯

読売ジャイアンツ女子チームに「二刀流」がいます。田中美羽外野手(25)は、今年9月に行われる第9回ワールドカップの日本代表候補であり、昨年11月に初めての世界大会が行われた新種目「Baseball5」の日本代表でもあります。マドンナジャパンやジャイアンツ女子でトップバッターを務める、女子野球界のスピードスターは、なぜ「二刀流」で世界を目指すのでしょうか。サムネイルの向かって左、凜とした1枚はⓒBFJ。読売巨人軍さまとあわせ、ご提供に感謝します。

野球

提供・読売巨人軍

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◆田中美羽(たなか・みわ)1998年(平10)6月19日、神奈川県川崎市出身。横浜隼人-アサヒトラスト-埼玉西武ライオンズ・レディースを経て、2023年ジャイアンツ女子に入団。2018、23年と2度の代表歴。身長155センチ、右投げ右打ち。

少年少女との真剣勝負

7月29日、東京ドームで読売ジャイアンツ女子チームと阪神タイガースWomenの有料試合が行われた。

試合の合間に実施されたイベントで、田中は3人の子どもと徒競走にチャレンジ。手を抜くどころか、全力疾走で圧勝した。

先日、サッカーの本田圭佑が子ども相手に本気でプレーして賛否を呼んだが、「この人すごい」と見せつけた方が、よほど子どもたちの心に残るだろう。

取材日は8月8日。私が自己紹介すると「田中です! よろしくお願いします!」と元気な声が返ってきた。

――Baseball5の代表でメキシコに行かれました

田中行きました~、ハハハ。

◆Baseball5バットもグラブも不要で、ボール1つでできるダイヤモンド型新スポーツ。1チーム5人でプレー、男女混成が求められる。5イニング制。野球と同じ内野の4ポジションのほか、二塁ベース付近を守る中間守備(ミッドフィルダー)が存在する。世界100カ国以上でプレーされており、2022年ダカールユースオリンピック(2026年に延期)の公式種目になった。

――メキシコのどこで行われたのですか

田中メキシコシティのソカロ(市中心部の歴史的建造物に囲まれた広場の通称)です。世界遺産ということもあって、そもそも人通りが多いのですが、本当に大歓声の中でプレーができて。キューバが圧倒的に強くて、決勝は負けてしまったんですけど。世界初のBaseball5の大会で世界2位を取りました。

ⓒBFJ

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――今も「二刀流」ですか

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1988年入社。プロ野球を中心に取材し、東京時代の日本ハム、最後の横浜大洋(現DeNA)、長嶋巨人を担当。今年4月、20年ぶりに現場記者に戻り、野球に限らず幅広く取材中。