準決のメンバーが発表されると、11Rの地元勢の並びを巡り、新田康仁(44=静岡)と岡村潤(37)の間でピリっとした空気が張り詰めた。渡辺雄太の番手をどちらが回るかは、決勝に進出するために有利というだけでなく、序列の指針となるからだ。

現在の格付けだけを見れば特選シードの岡村が上。しかし、これまでの実績では、どうしても新田にはかなわない。並びが決まるまでにはかなりの時間を要したが、「雄太がいなくて潤と2人なら俺が前回りになる。本当は譲りたくないけど、今の自分のデキもあるし…」と、新田は苦渋の決断で3番手に。

番手を任された岡村も「新田さんが今までやってきたことは分かっている」といつも以上に気を引き締めていた。