日刊スポーツ新聞社制定の「第36回日刊ボートレース三賞」の特別賞は田口節子(41=岡山)が3度目の受賞となった。女子初の24場制覇を達成し、年末のクイーンズクライマックスを制した。殊勲賞は2年連続3度目の峰竜太(36=佐賀)、敢闘賞に石川真二(51=福岡)が初受賞、技能賞には昨年末のGPを制した瓜生正義(45=福岡)が3度目の受賞。なお、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、表彰式典は行わない。

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昨年末にクイーンズクライマックスを制した田口が3度目の受賞となった。自身最高の年間117勝と充実したメモリアルな1年だった。賞金獲得額こそ遠藤エミ、平高奈菜に続く3位も、女子では初の全24場制覇を果たしたことが大きな決め手となった。

偉業を成し遂げた福岡の地で年末を締めくくった。クイーンズクライマックス優勝戦は、いかにも超攻撃派の田口らしい2コースからの力強いツケマイ。イン平高をねじ伏せる豪快な勝ち方だった。

年明けには、江戸川で通算1500勝も達成した。「もっと成長できるように、いろんなことを試しながらやっていきたい。お客さんが舟券を買ってくださるので、自分が納得できる状態で走りたい。それに尽きますね」。今後も目の前の1戦1戦に集中して田口らしく攻めるレースで1着を積み重ねていく。

◆田口節子(たぐち・せつこ)1981年(昭56)1月14日、岡山県岡山市生まれ。85期生として99年11月に下関でデビュー。11、12年でレディースチャンピオンを連覇。昨年12月にクイーンズクライマックスを優勝。昨年女子初の全場制覇。162センチ、45キロ。血液型AB。

 

<ボートレース三賞とは>

日刊スポーツ新聞社が1986年に創設した。公営競技の三賞ではもっとも歴史があり、殊勲、敢闘、技能に特別(主に女子から選出)の4部門がある。

・殊勲賞 1節で優出した6選手にポイントを与える。17年までSG優出ポイントは8競走すべて同じだったが、18年から王者決定戦であるグランプリ優勝を100に。クラシック、オールスター、メモリアル、ダービーの4大競走Vを70にアップして集計。これらの合計点で決定する。

・敢闘賞 年間連対(1、2着)回数を争う。グレード競走、一般戦に関係なく、どのレースの連対も同じ価値とする。連対回数が同じ場合は1着回数の多い選手を優先する。

・技能賞 殊勲賞のようなポイント制ではなく、スタート力、ターン技術、ファンへのアピール度など選手の個性に着目する。

・特別賞 主に女子選手の優秀者を選出する。