Jリーグのデータを独自の視点で分析する「データが語るJリーグ」。今季の第1回は得点王の大本命、名古屋グランパスFWジョー(31)を取り上げます。

昨季のJ1得点王、名古屋FWジョーが開幕からエンジン全開だ。23日のサガン鳥栖戦(4-0)で2得点。昨年12月1日の最終節湘南ベルマーレ戦(2-2)でも2ゴールを挙げており、リーグ戦では2試合連続の複数得点となった。昨季は第24節から史上7人目の3試合連続「マルチゴール」を決めたが、2度目の3試合連続2得点以上となれば、Jリーグ史上初の快記録となる。

鳥栖戦の1点目は左足、2点目はヘッドで決めた。昨季の24ゴールの部位別内訳を見ると、右足9、左足10、頭5とバランス良く量産したことがわかる。利き足は左だが、右足でも正確に射抜く。192センチの高さが武器で、ポストプレーも巧み。Jリーグ史上最高の万能型ストライカーといっていい。

さらに特筆すべきは90分フル出場の多さ。昨季からリーグ戦で32試合に先発し、途中交代は1試合(途中出場2試合)。途中交代が多いFWにあって、昨季からの通算2962分の出場は最長だ。10年ワールドカップ南アフリカ大会の得点王、元スペイン代表FWビジャがヴィッセル神戸に加入するなど、外国籍選手が史上最多となった今季。得点王の本命は名古屋の大黒柱、元ブラジル代表FWジョーだ。

【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)