開幕6連敗で最下位の20位に沈む横浜FCがホームで連敗阻止に挑む。ベテランの多いチームにあって、連戦が続く今季は特に若手の奮起が欠かせない。

◆今季J1の出場選手の平均年齢(第6節時点)

横浜FC(20位)29.3歳

名古屋(2位)27.8歳

G大阪(19位)27.8歳

福 岡(10位)27.8歳

仙 台(18位)27.6歳

川崎F(1位)27.3歳

浦 和(13位)27.2歳

C大阪(4位)27.2歳

柏 (17位)26.9歳

東 京(6位)26.7歳

清 水(9位)26.6歳

大 分(11位)26.6歳

広 島(5位)26.4歳

札 幌(14位)26.3歳

横 浜(8位)26.2歳

神 戸(7位)25.8歳

湘 南(16位)25.7歳

鳥 栖(3位)25.7歳

鹿 島(15位)25.0歳

徳 島(12位)25.0歳

横浜FCは開幕から守備が安定せず、6試合すべて複数失点で計18失点。開幕6試合連続2失点以上は14年徳島の9試合連続、16年湘南の7試合連続に次ぐJ1史上ワースト3位の不名誉な記録となっている。

3日の柏戦で1失点に抑えたとしても開幕7連敗となれば、96年京都の17連敗、98、11年の福岡、14年の徳島が喫した9連敗に次ぐワースト5位の記録になってしまう。

今季ここまでの出場選手の平均年齢はリーグ最年長の29・3歳。54歳のFWカズ(三浦知良)を筆頭に、42歳のMF中村俊輔ら30歳以上の経験豊富なベテランが多い。だが、今季は新型コロナウイルスの影響で例年以上のハードスケジュール。下平監督はコンディション維持のため、試合ごとにメンバーを入れ替えて臨んでいるが、ボール保持率を高めるというチームとしての狙いも中途半端になり、カウンターからの手痛い失点も目立っている。

対照的に、出場選手の平均年齢が25・7歳の鳥栖は下部組織育ちの若い選手が台頭。ほぼ固定されたメンバーでJ1記録に並ぶ開幕6試合連続無失点を達成し、昨季13位のチームが上位争いに食い込んでいる。平均年齢25・0歳とリーグ最も若い徳島も、昇格1年目ながら12位と健闘。前節(3月21日)の横浜FCとの「年の差対決」ではホームでJ1初勝利を挙げている。

確かにベテランの力は頼りになるし、その経験はチーム作りには必要不可欠。だが、この過密日程の中では連戦を苦にしないような若手の台頭が欠かせない。横浜FCも連敗脱出へ、昨季チーム最多7ゴールを挙げたMF松尾佑介(23)やMF瀬古樹(23)ら比較的若い選手の奮起が求められる。【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)