MF柴崎の存在感が増している。若いメンバー構成にあって、18年W杯ロシア大会の主力ボランチに懸かる期待は大きい。サッカー分析会社「データスタジアム」が集計したデータからはゲームキャプテンとしての自覚がにじむ。

20日のウルグアイ戦(2-2)は出色の活躍だった。縦横無尽にピッチを駆け、パス成功率は両チーム最高の90・5%(成功38本、失敗4本)。長短のパスを使い分け、日本の攻撃にリズムを生み出した。30メートル以上のロングパスも4本全て成功。前半25分には大きなサイドチェンジのパスをMF三好の足元にピタリと通し、先制点を演出した。

球際の競り合いで1歩も引かず、こぼれ球奪取数は両チーム最多の11回。どちらに転がるか分からないようなボールをことごとく拾った。敵陣で相手のクリアボールを回収し日本の2次攻撃につなげ、自陣では味方がはね返したボールを拾ってカウンターに転じた。

日本の次戦の相手となるエクアドルは、そうしたセカンドボールの対応に難がある。17日のチリ戦でも前半8分にCKのこぼれ球を押し込まれて失点。後半28分にはルーズになったボールへの出足が鈍く決定的なピンチを迎えた。

こぼれ球に抜群の嗅覚を発揮する27歳の主将が、攻守に気の利いたプレーで今度こそ日本を勝利に導いてくれるはずだ。【石川秀和】