日本はイングランドに惜敗し、16強で大会を終えた。90分間で0-0と決着がつかず、延長戦なしで突入したPKで3-5と競り負けた。93年、11年大会の過去最高成績に並ぶ8強進出はならなかった。エースFW久保建英(16=東京ユース)は不発で、同世代の最高峰が集う舞台で輝きを放つことはできなかった。悔しさを糧に、20年東京五輪に向けて、はい上がる。

 PK戦で日本の3人目の喜田が失敗し、絶体絶命で5人目へ。イングランドのカービーのシュートは右へ飛んだGK谷の指先をかすめ、ポストに当たってゴールに吸い込まれた。外した喜田は泣き崩れ、しばらく立ち上がれなかった。

 日本は前半、ブロックを敷いてカウンターを狙った。だが、イングランドの寄せに圧力を受けてボールがつながらない。司令塔のMF平川は徹底マークにあってパスの供給源を失い、久保は前線で待つばかりとなった。

 相手の運動量が落ちた後半はドリブルでチャンスを作るなど押し込んだ。だが、ゴールは決められなかった。森山監督が前日会見で「市場価値で言えば200億(円)対10億(円)くらい。だが、足し算ではないところがサッカーのおもしろいところ」と話していた。組織力で勝る時間帯を作ったが、PKに泣いた。

 5月のU-20W杯韓国大会では飛び級で東京五輪世代に交じってプレーした久保は、16強に終わり「もう2度とこんな悔しい思いはしたくない」と唇をかんだ。「ずっとこの大会を目指してやってきた」と森山監督に直訴して出場した今大会だったが、またも16強で道は途絶えた。不完全燃焼で大会を終えた。3年後の東京五輪でリベンジを果たすため、インドを再出発の場所にする。【岡崎悠利】