ベルギー1部シントトロイデンFW鎌田大地(22)が14日、日本代表に初選出された。

鎌田は東山高(京都)から15年にサガン鳥栖へ入団。その鳥栖で、プロ1年目に指導したガンバ大阪の森下仁志U-23監督(46)はこの日、大阪・吹田市内で教え子の得点力に太鼓判を押した。

愛弟子の代表入りに恩師は笑みを見せ、新ホットラインに期待を寄せた。というのも、鎌田にとってガンバ大阪ジュニアユース時代の後輩になるMF堂安との連係に注目しているという。同時起用された際の化学反応を心待ちにした。

「僕の考えでは(堂安)律とかとやれば、もっとやるんちゃうかなと思う。フィーリングが合う。2人ともサッカーにおいて頭がいいから。一緒にグラウンドに置いたら、シンプルにやると思う」

高卒1年目で21試合3得点。「キャンプから才能あるのが分かっていた」。出番が回ってきたのは15年5月10日ホーム松本戦。1点を追う展開で後半27分から途中出場した。森下U-23監督もデビュー戦が忘れられないという。

「『ここ、大地しかないかな』。そう思って、一発勝負に出たら、最初のワンプレーですごいスルーパス出して、豊田に。大したやつだな、とベンチが驚くぐらい。そしたらその後、同点ゴール決めたから。本当はずっと先発で使いたかったけど、甘やかしたあかんと思いながら、先発にしたりサブにしたりしていた」

非凡なパスセンスを持つ鎌田だが、180センチの長身を生かした得点力も抜群だ。

「サイズ的なものもだけど、あの時は、トップ下で柔軟性やプレーの選択肢を持ちながら、一番いいところを選べていた。あとはシュート力。シュート力はすごくあった。点を取れる選手だったから」

線が細いイメージがあるが、迫力のあるシュートを打つ。しなやかで体の使い方がうまく、パンチ力ある1発を持っている。当時の鳥栖のエースで元日本代表のFW豊田と比べてもシュート力は「ナンバーワン」と言い切った。

「パンチ力もそうだし、ドリブルも流してかわしたり、いろんなかわし方持っているから。足を振るのも、振りが全然違う」

今季はベルギー1部シントトロイデンで12得点。森保ジャパンの秘密兵器として、鎌田の活躍に期待がかかる。【小杉舞】