日本はセネガルを1-0で破って2勝1分け、勝ち点7のD組首位で2大会連続の16強入りを決めた。後半38分、途中出場のFW西川潤(17=桐光学園)がゴールを奪い、均衡を打ち破った。

守備陣も奮闘し、日本史上初となる1次リーグ3試合連続無失点でしのぎ切った。日本は6日(日本時間7日)の決勝トーナメント1回戦でB、E、F組のいずれかの3位と対戦する。

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均衡が破れぬまま迎えた後半38分、西川がMF藤田の縦パスに鋭く反応した。ワンタッチでゴール前へ持ち出すと、利き足の左足でニアサイドを打ち抜いた。「(藤田譲瑠)チマがいい感じでスルーパスを出してくれたので、トラップして冷静に流し込むだけだった」。狙い澄ましたシュートでネットを揺らした。

他組の結果により、試合直前に1次リーグ突破が決まっていた。控え組中心で臨み、主力である西川はベンチスタート。後半20分、森山監督に「勝利を決定付けるようなプレーを」と送り出され、その期待に応えた。

日本の未来を担うレフティーは「(将来的に)海外でプレーしたい。(欧州)CLに出て勝ち進みたい」と言う。ブンデスリーガのレーバークーゼンも獲得に動いた逸材だが、「練習に参加して自分にはまだ早いと。現実を見て自分を高めていこうと思った。Jリーグで経験を積んでから」と来季はC大阪でプレーする。

同学年のMF久保建英がA代表で活躍する中、世代別代表とはいえ、世界の舞台で目に見える結果を残し、1次リーグ首位通過の原動力となった。日本の過去最高成績は93年と11年大会の8強。今大会2得点2アシストのエースは「優勝まで行けるように頑張りたい」と世代の頂点を見据えていた。

○…体を張った守備でセネガルの枠内シュートを1本に抑えた。日本史上初となる1次リーグ3試合連続無失点。D組は欧州王者オランダなど強豪ぞろいの組だったが、森山監督は「この4チームで日本が1位になるとは誰も思っていなかったので、してやったり。選手たちのものすごいハードワークを褒めてあげたい」と選手の頑張りをたたえた。

◆西川潤(にしかわ・じゅん)2002年(平14)2月21日、神奈川生まれ。横浜のジュニアユースから桐光学園に進学。18年度の総体と選手権で優秀選手。19年度の総体優勝。世代別日本代表では18年のU-16アジア選手権で、日本の同大会12年ぶりの優勝に貢献し、MVPも受賞。今季はC大阪の2種登録選手としてJ1リーグ戦1試合、ルヴァン杯2試合に出場。180センチ、70キロ。