ワールドカップ(W杯)メンバーに追加招集された湘南ベルマーレFW町野修斗(23)が9日、神奈川・平塚市内で記者会見に臨んだ。「僕の象徴である忍者ポーズを世界で見せられるようにしたいです」と笑顔を見せた。「本当に夢のW杯の舞台に行けることを誇りに思っていますし、日本を代表していくので、思い切ってプレーしていきます」と意気込みを口にした。

主な一問一答は以下の通り。

-心境 

発表があったあとに、バックアップメンバーということは聞かされていた。W杯開幕の前まで準備しようと思っていたところ7日に電話があって、本当に驚きがありました。

-チームの反応

みんなびっくりしてくれていた。失うものはないから、頑張ってやってこいと言ってくれました。

-役割

僕はストライカー。ゴールを期待されている。守備、走る部分も湘南でやってきた部分を期待されている。いつも通り、頑張りたい。

-子どもたちへ

小さいころW杯を見て、夢とか、感動、勇気を与えてもらった。与える側として、責任と誇りを持って、いつも湘南で戦ってきたように熱く戦っていきたい。

-野心

自分のプレー次第では、世界を切り開いていける大きな大会。ゴールしたい、結果を残したい。

-ストロングポイント

前線の起点、背後への起点、左右どちらからも、頭でも得点が取れることを見てほしい。

-7日の電話について

チームの方から電話があって、追加招集かなとあったけど、実際に中山選手の代わりで行くことになったと言われて、本当に夢だったので、びっくりした。一緒に喜んでくれました。

-地元への思い

僕の象徴である忍者ポーズを世界で見せられるようにしたいです。伊賀からはWメンバーは初だと思うし、自分のプレーで勇気、感動を与えたい。

-山口監督から何か言葉は

電話がかかってきて。電話が来たことにびっくりしました。頑張って来いよと言ってくれて、うれしかった。

DF中山雄太(25=ハダースフィールド)が3日に右アキレス腱(けん)の手術でW杯欠場が決定。代役候補として旗手怜央(セルティック)原口元気(ウニオン・ベルリン)らが候補として挙がっていた。森保一監督が7日にドーハへ出発する際「追加はDFとは限らない」と示唆していた通り、Jリーグで日本人最多の13得点を挙げ、前線からの守備も光るFWの町野に白羽の矢が立った。

町野は代表初招集された7月の東アジアE-1選手権で、3得点を挙げ、大会得点王に輝いた。左右どちらも精度の高いキックを持ち、身長185センチの高さを生かしたヘディングを武器に、今季リーグ戦でも2位の13得点をマークしていた。代名詞は得点後の「忍者ポーズ」。三重県の伊賀市にルーツを持つことから生まれた独自のゴールパフォーマンス。地元を大事にする若きストライカーは「世界でも浸透するようにしたい」と野望を抱いていた。

◆町野修斗(まちの・しゅうと)1999年(平11)9月30日生まれ、三重・伊賀市出身。ポジションはFW。履正社高2年で高校選抜に選ばれ、3年時に練習参加した横浜に加入。19年にJ3北九州に期限付き移籍し、1シーズンでJ2に昇格し完全移籍。32試合で7得点し20年に湘南移籍。今季は5月の川崎F戦で2戦連続2得点など活躍し7月の東アジアE-1選手権でA代表デビュー。185センチ、77キロ。利き足は右。