「バットマン リターンズ」-。W杯カタール大会の日本代表DF谷口彰悟(31=川崎F)が、鼻骨骨折の手術を極秘で行っていたことが9日、分かった。さらに、患部を守るためのフェースガードを本大会で装着することも判明。W杯でのフェースガード着用といえば、02年日韓大会のDF宮本恒靖氏(45=現日本協会会長補佐)。黒いマスク姿は国内のみならず、世界中のメディアから「バットマン」と注目を集めた。日本選手のW杯でのバットマン姿? は同大会以来、20年ぶりとなる。

新バットマンの全貌はベールに包まれているが、関係者によれば、宮本氏と同じ黒色のものだという。当時のものに比べ、軽量化された模様。この日の朝、川崎市内のクラブハウスに届けられたという。

谷口は5日のリーグ最終節の東京戦(味スタ)の後半、味方の腕が鼻を直撃。試合後に川崎市内の病院で検査し、骨折が判明した。6日のクラブの壮行会では「ここからどう処置していくか、ドクターと話さないといけない」と話すにとどめていた。だが、曲がった鼻を戻すため、同日夜に川崎市内の病院で整復手術を受けた。術後、フェースガードの型取りを行い、微調整を重ね、この日までに谷口専用のマスクができ上がった。

ダークヒーロー!? のお披露目は、カタール入り後の11日となりそうだ。この日出国した国内組の屋外練習開始日に、フェースガードを装着する見込み。初代? の宮本氏に負けず劣らずのイケメンの谷口。以前、フェースガードの話題を振られた際には「宮本さんは相当かっこ良かったですけど」と謙遜したが、J屈指のイケメンが身にまとえば、鬼に金棒。いや、ジョーカーもびっくりするほど、ミステリアスさが増し、世界中の女性の心をわしづかみするだろう。

アクシデントに見舞われたが、万全の準備をして、この日、成田空港から飛び立った。DF中山の欠場が決まった。最終ラインへの負担は大きい。何が起こるか分からないのがW杯。日本の有事に備え? バットマンが帰ってきた。

◆初代!? バットマンVTR 02年W杯日韓大会日本代表のDF宮本恒靖が、直前に行われた練習試合で鼻骨骨折を負った。鼻を守るため、本大会では特注の黒いフェースガードを着用。その姿が映画「バットマン」の主人公をほうふつとさせることから、国内だけでなく、海外マスコミでも話題となり「バットマン」と呼ばれた。