前後半で全く異なる顔を見せた森保ジャパンが歴史に名を刻んだ。

日本が、過去13戦未勝利のブラジルに2点ビハインドから3-2の大逆転。前半は積極性が影を潜めてあっさり2失点したが、アグレッシブさが増した後半に3ゴールを奪って試合をひっくり返した。30年前のブラジル戦に選手として出場経験のある森保一監督(57)は先人たちに感謝しつつ、選手の頑張りをたたえた。目標のW杯優勝へ、確かな手応えをつかむ白星となった。

   ◇   ◇   ◇

前半終了時の場内の諦めムードがうそのような興奮に会場が包まれた。0-2の後半7分に前線からのプレスで相手のミスを誘い、MF南野が一矢報いると、同17分には、自陣から右サイドを崩し、MF中村のボレーで追いついた。勢いは止まらない。同26分、伊東の左CKに上田が合わせて逆転に成功。ブラジルから3得点を奪うのは史上初。スタジアムは熱狂した。

歴史的な勝利に森保監督は「素晴らしい選手たちがチームのために戦う姿勢を見せてくれたことと勝つためにチャレンジをしてくださった先人、先輩方がいたからこそ今の自分たちの結果につながったと思います」とうなずいた。

過去13度戦って1度も勝てなかった。自身も現役時代に対戦経験がある。95年6月にイングランド・リバプールで行われた試合の残り10分ほど出場。「どうあがいてもなかなかこの力関係はひっくり返せないというぐらいのたたきのめされる負け方(0-3)だった」。そこから30年の日本サッカーの進歩を示した。

前半は散々な内容だった。序盤こそ前に出たが、相手に簡単にはがされ、両ウイングが最終ラインに吸収された。「前半も実は後半のようにプレッシャーをかけたかった」と振り返るようにプランを遂行できなかった。後半からはアグレッシブに前に出た。指揮官は「誰が、誰に、どこに行くかというところを明確にした」とハーフタイムに修正。個の責任をはっきりさせ、積極性を促した。「同じ目線で挑む」のテーマ通り、恐れずに立ち向かい、見事な3得点につなげた。

史上最多のW杯優勝5度を誇るカナリア軍団から初白星。世界に対して強烈なメッセージとなった。「対戦国も厳しくマークしてくる。世界の強豪に公式戦で勝てるように、今日の試合の自信とこれからの警戒も含めて前進していかないといけない」と気を引き締めた。世界一への旅路は続く。【佐藤成】

森保ジャパンが王国ブラジルに歴史的初勝利!0-2から南野、中村、上田弾! ライブ詳細