新潟のルーキー、MF端山豪(22)は8日、開幕スタメンを目標に、聖籠町のクラブハウス練習場で自主トレを開始した。慶大4年の15年は、特別指定選手としてリーグ戦8試合に出場。セカンドステージ第14節松本戦で初ゴールを決めるなど奮闘した。正式に新潟の一員になる16年は、その経験を生かして主力になることを誓う。

 気温5度、小雨が降る中、端山はクラブハウスに隣接するピッチの外周をゆっくりと走った。「覚悟はしていたけど寒いですね」。初めて経験する新潟の冬。暖冬とはいえ、空気の冷たさは想像以上だった。

 ただ、気持ちは晴れやかだ。ともに自主トレを行った酒井と談笑しながら約30分、今年最初の新潟でのトレーニングを行った。

 7日に正式に入寮した。昨年8月に新潟の特別指定選手になってから、選手寮で生活してきた。「食べ物がおいしい。特にノドグロがおいしかった」と、プロ1年目だが、新潟の生活には慣れている。

 そんな中、「開幕スタメンを目指します」と最初のターゲットをしっかり見据える。1月2日に東京都内の神社に初詣をした。願い事は「ケガなく過ごすことと、自分の力を発揮すること」。願いの延長には、「5得点10アシスト」という目標もある。

 昨年のセカンドステージ後半は8試合に出場した。第14節松本戦では、当時残留を争っていた相手から先制点を挙げた。プロ初得点でチームを勝利(2-0)に導いた。「シュートシーンもたくさんあったけど、中盤の選手としてアシストをもっと増やしたい」。開幕からピッチに立ち、結果を残す。昨年の実戦経験がそう言わせるのだろう。

 卒論のテーマは「サッカーで有効なコーチング」。ワード50枚ほどを、ほぼ書き終えた。学生としてやることは終わった。あとは12日のチーム始動を待つだけだ。【斎藤慎一郎】

 ◆端山豪(はやま・ごう)1993年(平5)4月9日、東京都生まれ。成瀬では東京Vユースに所属。U-17日本代表に選出された。卒業後は慶大へ。13年は東京Vの特別指定選手に。15年8月に新潟の特別指定選手になり、9月2日のナビスコ杯準決勝第1戦浦和戦で途中出場し、Jリーグデビュー。178センチ、67キロ。