東京が、オーストリア2部のSVホルンに期限付き移籍中のGK権田修一(27)を復帰させる方向で調整していることが28日、分かった。昨冬に1年間の期限付きで移籍した権田は、当時3部だったチームを昇格に導き今夏から2部でプレー。東京とは1年契約を残しており、10月にはクラブ幹部が渡欧し、気持ちを直接聞いた。権田は海外で挑戦したい気持ちを持ちつつ下部組織から所属した東京に愛着を持ち続けている。

 権田は12年ロンドン五輪でレギュラーとして4強入りに貢献し、14年W杯ブラジル大会の代表にも選ばれた。昨夏にはオーバートレーニング症候群と診断されて離脱した。普段の練習から妥協を許さない一本気な男は、期限付き移籍のタイミングで、昨季から背負った東京の背番号1を返上。現在、そのまま空き番号となっている。

 東京サイドは背水の覚悟で移籍した権田の意思を尊重しつつ、来季の悲願のリーグタイトルを獲得するための戦力として復帰への決断を待つ。東京は昨季まで在籍したオランダ1部フィテッセDF太田宏介(29)の獲得にも動いていることが明らかになっている。