Jリーグのチャンピオンシップ(CS)で初タイトルを目指す川崎Fに強力な「サポーター」が現れた。チームと縁のあるタレント古坂大魔王(43)が扮(ふん)するピコ太郎が、「2016ユーキャン新語・流行語大賞」に「PPAP」でノミネート。「驚き、等々力、陸上競技場。川崎フロンターレ」と川崎F推しらしい? 喜びの声を上げた。今年ブレークした話題の人物に刺激され、まずは鹿島との準決勝(23日、等々力)を突破する。

 今、注目されるピコ太郎が「川崎フロンターレ」と、CS決戦を控えるチーム名を突然、コメントした。独特のフレーズ、ペンをリンゴとパイナップルに刺すジェスチャーで知られる謎の中年キャラ。流行語大賞の候補に入った時の人が発した言葉は、サッカー界のみならず世間に広まった。

 「流行語大賞にノミネートされて驚き、等々力、陸上競技場です。川崎フロンターレの本拠地です。ビタミンC的に言うと、うれCです! これからも応援よろしくお願いしまピコ」

 23日のCS準決勝、鹿島戦を戦う本拠地まで“PR”してくれ、DF車屋紳太郎(24)は「ピコ太郎さんにサポーターになってもらいたい。応援して欲しいですしCSも来て欲しい」と要望。仮にサポーター宣言した場合には「あのポーズやりますよ。もう1人の太郎(MF森谷賢太郎)と一緒に」と、「W太郎」によるゴール後のPPAPパフォーマンスまで予告した。

 そもそも川崎Fとは無縁ではない。ピコ太郎をプロデュースする古坂大魔王は、高校卒業後にチームの練習場と同じ川崎市内にある専門学校、日本映画学校(現日本映画大)に通い、在学中に芸人デビュー。その縁で13年5月のファン感謝デーではイベントに参加し、企画でMF中村やMF大島らと“対決”している。

 あれから約3年半。ブレークしたピコ太郎は年末の紅白歌合戦に、川崎Fは年間王者を決めるCSに出場する。チームは1日のオフを挟んで19日に川崎市内で練習を再開。PPAPダンスが期待される? 車屋は「ボールを相手に渡さないことができれば勝てる」と自信たっぷり。ペンではなくボールを、鹿島と浦和のゴールに突き刺し、ピコ太郎に負けない進撃の1年を締めくくる。【成田光季】

 ◆ピコ太郎 謎の中年男性キャラ。ヒョウ柄の衣装にパンチパーマという格好で、ピコピコという電子音のリズムに合わせ歌う。8月25日にユーチューブで「PPAP」を公開。ペンをリンゴとパイナップルに刺すジェスチャーと「ペンパイナッポーアッポーペン」のフレーズが話題になり9月28日には、米歌手ジャスティン・ビーバーが「ネットで最も好きな動画」と絶賛。通常は45秒で、2分30秒のロングバージョンもある。10月7日から世界134国で「PPAP」など4曲を配信。